「ジュラシックパークのティラノサウルスは6800万年前の夢を見るのか? 本当にもし恐竜が復活したら、何千年万年前の夢を見るのか考えてみたんです。フィリップ・K・ディックのSF小説『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』のタイトルがずーっと好きで、いつも色々な物事をこのタイトルに当てはめて考えてます。現代に復活した恐竜は、現代と何千年前のハイブリッドの夢を見るのか?もしそうなら、夢の絵柄を想像すると楽しい。『アンドロイドは〜』の原題は『Do Androids Dream of Electric Sheep?』なんだけど、好きなのは日本語タイトル。“電気羊”って、電気鰻みたいじゃない?“Electric Sheep”は電気で動く羊だけど“電気羊”は電気を発電してるかもしれない。アンドロイドの羊じゃなくていいわけです。 本当は“電力羊”と訳すべきだったんですよね。“電気羊”と訳したことで、イマジネーションの幅ができた。実は元はストレートヘアの羊で、自分の電気でチリチリなのかな、とか(笑)」
■作家プロフィール 寺井ルイ理 Louis Terai 東京生まれ。11歳より単身渡英。Central St Martins LONDONからWINCHESTER SCHOOL of ART入学後、FINE ART PAINTINGを専攻し卒業。その後展覧会に絵画作品を発表するかたわら、ロンドンを拠点に多数のアパレルブランドに企画、バイヤー(BROWNS)として携わる。30歳で帰国。以降、アブストラクトペインティングを中心に作品を発表、国内外のコレクターに親しまれている。 また伊勢丹新宿本店ウィンドウのジャックや、ルイ・ヴィトン、3.1 Philip Lim、CA4LA、開化堂、中川木工芸、風月堂等の国内外のブランドや企業とのコラボレーションなども展開している。 絵画制作だけにとどまらず、様々なディスプレイデザインやブランドプロダクトディレクションも手掛けている。