佐倉聖シリーズ書影

株式会社実業之日本社(本社:東京都港区、代表取締役社長:岩野裕一)は、畠中恵が描く唯一の現代ミステリーシリーズ「佐倉聖の事件簿」誕生20年と当社の創業125周年を記念し、畠中恵作品を実業之日本社文庫として、2023年6月から連続刊行いたします。

画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/354543/LL_img_354543_1.jpg
佐倉聖シリーズ書影

6月発売予定『アコギなのかリッパなのか 佐倉聖の事件簿』(2006年当社単行本刊)、8月発売予定『さくら聖・咲く 佐倉聖の事件簿』(2012年当社単行本刊)、両作品ともに、カバーデザインは成見紀子、カバーイラストはミキワカコのコンビで担当。佐倉聖をはじめとする個性的な登場人物たちを小粋に表現しました。
実業之日本社文庫版の発売を記念し、文庫初収録の短編掲載、創作背景エッセイ掲載などの特別企画も実施いたします。ぜひ、ご注目ください!


【作者・畠中恵が語る〈創作背景〉】
聖達はどこから来たのかというと、実は元になった話がある。私にしては大変珍しく、というか、唯一この聖のお話だけは、デビュー前に書いた短編が、きっかけになっているのだ。私は以前、都筑道夫先生の小説作法教室へ通っていた。そこで作品は出すものの、先生から良いとは、言ってもらえない事が続いていたのだ。いい加減、そういう事にも慣れていた時、ある日珍しくも、褒めて頂いた短編があった。それが、佐倉聖の話だったのだ。都筑先生から、今までの作品より、ずっと面白かったと言われ、それが余程嬉しかったのだと思う。私はその事をしっかり、ノートに書き留めていた。その後新人の物書きとなり、ある編集さんに、どういう話を書きたいかと問われた時、私は以前書いた聖の話を見せたのだ。
(月刊ジェイ・ノベル2012年9月号「新刊の舞台裏」より)


【商品詳細】
*佐倉聖シリーズ第1弾 2023年6月発売(予定)
『アコギなのかリッパなのか 佐倉聖の事件簿』
実業之日本社文庫 A6判 予価836円(税込)

佐倉聖は21歳の大学生。異母弟を養うため、元大物政治家・大堂剛の事務所で事務員のアルバイトをしている。後援会幹部殴打の謎、立候補者のダイエット騒動etc.――大堂を頼って持ち込まれる種々雑多な陳情や難問珍問を、元不良で負けん気は強いが機転の利く聖が、鮮やかに解決する姿を描く。
実業之日本社文庫版刊行記念として、著者がデビュー直後に発表した現代ミステリー短編「思い出した……」を文庫初収録。

*佐倉聖シリーズ第2弾 2023年8月発売(予定)
『さくら聖・咲く 佐倉聖の事件簿』
実業之日本社文庫 A6判 予価836円(税込)

佐倉聖は大学三年生。元大物政治家・大堂の事務所でアルバイトをしながら、そのコネを使わずに、就職活動に励んでいる。大企業の面接中、閉じ込められた社員救出にひと役買い、代議士のストーカー騒ぎや、候補者の当落を予想する“神”の正体捜し等の謎を次々に解明。一方で、インターンシップ先を短期間でクビになるなど、就職戦線は波乱含み。そんな聖のもとに、エントリーしていない五つの会社から「内定」通知が舞い込むが……。
実業之日本社文庫版発売を記念し、当シリーズ創作秘話を盛り込んだ「文庫版あとがき」を特別収録。


【作者略歴】
畠中恵(はたけなか・めぐみ)
高知県生まれ、名古屋育ち。名古屋造形芸術短期大学卒業。漫画家を経て、2001年『しゃばけ』で第13回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞してデビュー。以来、「しゃばけ」シリーズは大ベストセラーになり、16年に第一回吉川英治文庫賞を受賞した。他に「まんまこと」「若様組」「明治・妖モダン」「つくもがみ」「まことの華姫」「佐倉聖の事件簿」など各シリーズ、『とっても不幸な幸運』『ちょちょら』『けさくしゃ』『うずら大名』『わが殿』『猫君』『忍びの副業』ほか多数の著書がある。
情報提供元: @Press