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GfK Japan(東京:中野区)は、全国のメガネチェーン店の販売実績を基に、2022年におけるメガネレンズ市場の販売動向について発表した。
・2022年のメガネレンズ小売市場は、販売金額前年比2%増の1,466億円となった。
・累進屈折力レンズの金額前年比が堅調に推移した。
2022年メガネレンズ小売市場*1は、金額前年比2%増の1,466億円となった(図1) 。また、メガネレンズ1枚当たりの平均価格は前年から21円下落し4,052円となった。成長率を半期で見ると、上半期は金額前年比3%増、下半期が同1%増となり、上半期が下半期を上回る結果となった。2月に一部の地域で新型コロナウイルス関連の行動制限があった影響もあり、2月単月の金額前年比が15%減だった事を考慮すると、行動制限のなかった下半期は物足りない成長率となった。結果として、2022年の市場規模は新型コロナウイルス流行前の2019年の水準には戻らなかった。
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メガネレンズには、近視用や遠視用メガネに用いられる単焦点レンズと遠近両用メガネに用いられる累進屈折力レンズがあり、2022年の販売数量構成比は単焦点レンズが75%、累進屈折力レンズが25%となった。
それぞれの金額前年比は、単焦点レンズが1%増、累進屈折力レンズ4%増と累進屈折力レンズの成長率が単焦点レンズを上回った。近年、メガネチェーン店では40代以降の消費者に対し、高価格帯である累進屈折力レンズを積極的に推奨する動きが見られ、同レンズの数量構成比は、ここ数年で徐々に増加をしている(図2) 。
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2022年は3月以降、新型コロナウイルス関連の行動制限が全国的に解除され、メガネレンズ市場は2019年水準への回復が期待された。しかし、結果は金額前年比2%増に留まり、大幅な回復とはならなかった。上述の通り、メガネレンズ1枚当たりの平均価格は下落し、レンズタイプ別でみても、単焦点、累進屈折力レンズ共に前年から下落となった。平均価格の下落が、市場回復への足かせとなった一つの要因として考えられる。
2023年は改めて2019年水準への回復に期待する。足元では、2022年末から両面非球面等の高付加価値製品の動向が良く、平均価格の上昇にも期待が高い。高付加価値製品の拡大を契機に、2019年水準の市場回復への足掛かりとしたい。
*1. 全国のメガネチェーン店からPOS データ等を収集し、統計的な手法に基づき全国市場規模相当に拡大推計した。
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