図1.毛包におけるメラニン量への影響



大正製薬株式会社[本社:東京都豊島区 社長:上原 茂](以下、当社)は、毛髪や皮膚のアンチエイジングにマイトリガーゼが重要な働きを有すること、また、毛髪研究においては、ボタンピエキスとブラックリバースペプチド1の組み合わせが、マイトリガーゼの発現を増加させ、メラニン産生による白髪改善効果を示すことを解明してきました。
このたび、この2成分による白髪改善効果のメカニズムを明らかにするべく、ドイツ・ミュンスターの研究機関であるMonasterium Laboratory※1、株式会社ネイチャーラボと3者で共同研究を行いました。その結果、ボタンピエキスとブラックリバースペプチド1の組み合わせがメラニン産生を促進すること(既知の研究成果)を再確認し、その機序として、メラニン産生を担う細胞内小器官(メラノソーム)の形成・成熟を促進することを新たに明らかにしました。
その新規研究成果を含めて、2022年9月19日~22日に英国ロンドンで開催された世界最大級の化粧品技術の研究発表会「第32回 国際化粧品技術者会連盟(IFSCC)学術大会」にて発表致しました。


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※1 毛包特異的な色素産生メカニズムの存在を発見するなど、毛髪・皮膚科学研究の世界的な権威であるDr. Ralf Pausにより設立された研究機関


【既知の研究成果】ボタンピエキスとブラックリバースペプチド1の組み合わせはメラニン産生を促進


ヒト頭髪毛包器官培養系において、ボタンピエキス、ブラックリバースペプチド1及びそれらの組み合わせによる毛包内のメラニン量への影響を評価しました。その結果、ボタンピエキスとブラックリバースペプチド1の組み合わせにより、毛包におけるメラニン産生が有意に促進することが分かりました(図1)。


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図1.毛包におけるメラニン量への影響



【新規の研究成果】ボタンピエキスとブラックリバースペプチド1の組み合わせは メラニン産生を担う細胞内小器官(メラノソーム)の形成・成熟を促進


毛包におけるメラニン産生促進の機序を検討したところ、ボタンピエキスは毛包の色素細胞において、メラニン産生を担う細胞内小器官であるメラノソームの構成タンパク質『Gp100』の量を増加させる傾向があることが分かりました。またその作用は、ブラックリバースペプチド1の併用により有意に増強されました(図2)。つまり、ボタンピエキスとブラックリバースペプチド1の組み合わせは、毛包におけるメラノソームの形成・成熟をシナジー的に促すことで、毛包のメラニン量を増加させることが示唆されました。


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図2.毛包におけるGp100量への影響



【研究成果のまとめ】


本研究により、ボタンピエキスとブラックリバースペプチド1の組み合わせは、毛包におけるメラニンの産生を促すこと、また、メラニン産生を担う細胞内小器官であるメラノソームの構成タンパク質Gp100の産生を促すことが明らかになりました。つまり、ボタンピエキスとブラックリバースペプチド1の組み合わせが、毛包のメラノソームの形成・成熟化を介して、メラニンの産生を促し白髪改善作用を発揮することが期待されます。


【本知見の活用及び今後の展望】


当社は白髪の有用性に関する新たな知見をもとに、ボタンピエキスやブラックリバースペプチド1のほか、新たな素材開発も進めております。
今後も、発毛・育毛、白髪、髪質など、頭皮・毛髪に関わるトータルでのヘアケア研究を進め、生活者の皆さまのより豊かな暮らしの実現に貢献してまいります。






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情報提供元: @Press