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藤間蘭黄氏 ©篠山紀信
日本旅館「星のや東京」は、2021年9月1日~11月30日の期間、江戸の女性の嗜みと美への意識を学ぶプログラム「江戸美人滞在 ~菊~」を今年も開催します。江戸時代の人々が秋に愛でたといわれる菊の花をテーマに、生活に季節感を取り入れ、自然を愛でるという日本古来の文化や、当時の女性の嗜みを学ぶ期間限定のプログラムです。2019年4月1日から実施している「江戸美人滞在」のシリーズで、日本舞踊や茶の湯、季節の室礼作りといったお稽古や食事を通じて、江戸時代の女性が大切にしていた心得や美しい所作、美への意識を身につけられます。今年は、菊の花を愛でながら菊酒を飲むといった、現代ではあまり行われなくなってしまった重陽の節句の習わしも体験できるようになりました。
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江戸時代は泰平の世と言われ、人々の暮らしは豊かになり、娯楽や歌舞伎、人形浄瑠璃などの独自の文化や芸術が発達しました。生活が豊かになるにつれ、江戸時代の女性たちは慣習に縛られない新しい髪型や化粧を楽しむようになりました。また、外面の美だけではなく、よりよい将来のために内面を磨くことも重要視し、日本舞踊や生け花、茶の湯などのお稽古ごとに力を入れ、礼儀作法などの教養を身につけていました。そこで、星のや東京では、1泊2日の滞在を通して、この時代の女性たちが大事にしていた美や教養に対する意識を現代の女性にも知ってもらいたいと考え、本プログラムを開発しました。
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江戸時代に、幕府は季節の節目である「五節句」(*1)を式日として制定しました。五節句の最後に当たる9月9日は重陽の節句、別名「菊の節句」とも呼ばれています。秋に花を咲かせる菊には、昔から邪気を払う力があると信じられていたことから、重陽の節句に人々はお酒に菊の花びらを浮かべた菊酒を飲み、無病息災や不老長寿を願っていました。(*2)
本プログラムでは、かつて重陽の節句に行われていた風習に倣い、夕食時に食前酒として菊酒を用意します。客室に設えられた美しい菊の花を眺めながら、ほんのりと菊の花の香りが移った菊酒を楽しむことができます。
*1 五節句とは人日(じんじつ)、上巳(じょうし)、端午(たんご)、七夕(しちせき)、重陽(ちょうよう)の節句です。
*2 木村吉隆氏著「江戸暦 江戸暮らし」2013年
江戸の女性たちが嗜んだ習い事から着想を得た、「菊」をテーマにした3つのお稽古を体験できます。
菊の室礼作り
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江戸の町では園芸が盛んに行われ、菊の品種改良が進んだ江戸中期には、人々は花壇菊や菊人形など様々な形で菊の鑑賞を楽しんでいました。
室礼作りのお稽古では、星のや東京館内の装飾を担当するデザイナーの勝亦友哉氏より、江戸幕府が定めた五節句の意味を教わりながら、重陽の節句に合わせた室礼を作ります。様々な色や形の菊の花を組み合わせ、毬のような形に仕立てる「菊毬」や、菊の花に真綿をかぶせる「着せ綿」を作ることができます。作った菊毬や着せ綿は、客室に飾るだけでなく、翌朝の茶の湯のお稽古の際に床の間に飾って楽しむこともできます。
日本舞踊
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藤間蘭黄氏 ©篠山紀信
日本舞踊は、江戸時代に歌舞伎舞踊から生まれ、発展してきました。歌舞伎座の舞台芸術が庶民にも広まったことから、日本舞踊は当時の女性に人気のお稽古の一つでした。着物を着て踊る際の着こなしや身のこなし、傘や扇子などを手に持つ際の手先の所作は、女性らしい美しい仕草につながるとされています。江戸時代から続く「藤間流」の師範、監修のお稽古では、菊の花の美しさをうたった楽曲「菊の栄」にあわせて、日本舞踊を体験します。
茶の湯
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茶の湯は、お茶やお茶菓子を振る舞い、主人が客人をもてなす儀式です。準備をしてもてなす側と、もてなしを受ける側の両方が作法を守りながら儀式を進めます。茶の湯のお稽古では、初めに、お茶の作法やお点前の手順を教わり、その後、サポートを受けながら実際にお茶を点てます。点てたお茶に合わせて、繊細な菊の花弁をかたどった練り切りの主菓子を楽しみます。茶の湯の作法だけではなく、室礼やお茶菓子に秋ならではの季節感を取り入れ、客人をもてなすという日本独自のおもてなしも学ぶことができます。
朝食は、秋が旬の野菜と魚介を使った「江戸美人御膳」を提供します。江戸の人々は「初物を食べると寿命が75日延びる」と信じ、旬の食材を食事に積極的に取り入れていました。(*3) 色とりどりの野菜を使った小鉢やサラダ、秋鮭や秋刀魚といった、滋味あふれる旬の食材を味わうことで、体の内面から美しくなることを目指します。
*3柴田謙介氏著「江戸の人々の暮らし大全」2015年
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季節の野菜と雑穀のサラダ
小鉢
南瓜の煮物
春菊の菊花和え
秋茄子の揚げ浸し
秋鮭の塩焼き
きのこの茶碗蒸し
とろろと戻り鰹
麦ご飯
お吸い物
香の物
佃煮
甘味
金柑の甘露煮
栗蒸し羊羹
柿
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<1日目>
14:00 チェックイン
14:30 お稽古:色とりどりの菊の花を使った室礼作り
16:00 お稽古:「菊の栄」にあわせて踊る日本舞踊
18:30 菊の室礼を眺めながら食前酒の菊酒を楽しむ
夕食「星のや東京御膳」
20:30 米糠オイルや椿油を使ったスパトリートメントを受ける
<2日目>
08:00 お稽古:菊の花のお菓子を楽しむ茶の湯
09:00 特別朝食「江戸美人御膳」を味わう
12:00 チェックアウト
■期間 :2021年9月1日~11月30日
■料金 :1名 105,000円、2名 165,000円(税・サービス料込)*宿泊料別
■含まれるもの:お稽古体験(菊の室礼作り、日本舞踊、茶の湯)、菊酒、夕食、スパトリートメント、
特別朝食「江戸美人御膳」
■予約方法 :公式サイト([https://hoshinoya.com/tokyo]{https://hoshinoya.com/tokyo})にて14日前まで受付
■定員 :1日1組 *1組は1~2名
■対象 :星のや東京 部屋タイプ「菊」宿泊者
*状況によりプログラムのスケジュール、内容が一部変更になる場合があります。
YouTube動画 :
https://www.youtube.com/watch?v=_XK7a2wC5ec
【1】衛生管理
星野リゾートでは、コロナ対策の一環として、お客様の健康と公衆衛生を考慮し、以下の対応を行っております。
・チェックイン時の検温実施
・通常の客室清掃に加え、ホテル館内のアルカリ電解水による清掃と拭き上げ
・館内各所に除菌用アルコールを設置
・全客室に手指消毒用アルコールを設置
・レストラン入店時に全てのお客様へ手指のアルコール消毒を実施
・食器類(お皿、グラス)やカトラリーの高温洗浄(80度以上)、食事用トレイの除菌洗浄
・フロントにパネルやビニルシートなどのパーテーションを設置
・館内での接客業務の際にマスクを着用
・スタッフの健康と衛生面の管理徹底(出社前の検温と記録確認)
・湿度40%以上を保つ加湿器を全客室に設置(星のや東京、沖縄県内の施設を除く)
・レストランにおけるメニューのQRコード化(界ブランド全施設)
・館内での接客業務の際にマスクを着用
【2】3密回避
密閉、密集、密接の3つの「密」を回避する滞在を作るべく、以下の対応を行っております。
・大浴場の混雑度がスマートフォンで分かる3密の見える化および混雑予測サービス実施(一部)
・滞在中、混雑が確認された場所での、入所・入店規制
・レストランの混雑状況を管理し、入店時間の分散化
・チェックアウトのフロント精算時に、入列規制を適宜実施
・客室でのチェックイン対応(星のや・界)
・パブリックスペースへのCO2(二酸化炭素)濃度測定器の配備
・自然換気、機械換気など、建物の設計にあわせた換気の徹底
関連資料:[【星野リゾート】コロナ対策まとめ]{https://drive.google.com/drive/folders/1VE_ZHeCzopebvZ3htCnqGYAdITPAQh9E}
「塔の日本旅館」をコンセプトに2016年7月に開業。玄関で靴を脱ぎ、畳敷きの伝統的な和室や各階のお茶の間ラウンジ、最上階に温泉を備える星のや初の都市型旅館。
〒100-0004 東京都千代田区大手町一丁目9番1/客室数 84室
[https://hoshinoya.com/ ]{https://hoshinoya.com/}