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政府批判の急先鋒として知られるロシアのアレクセイ・ナワリヌイ氏は、滞在先のドイツからの帰国直後、1月17日に当局に逮捕されました。裁判所は2月2日、過去の有罪判決の執行猶予を取り消し、刑務所への収監を命じました。
ナワリヌイ氏はプーチン政権の強権を批判し体制エリートによる汚職を追及していました。その活動のために「違法なデモを呼びかけた」などの容疑でこれまでもたびたび拘束されてきました。
今回の逮捕理由は、執行猶予中の出頭義務違反です。ドイツに滞在していたため定期的な出頭ができなかったのですが、この滞在は昨年8月に何者かに毒を盛られて重体となりその治療のためでした。海外での治療のために出頭できないことを当局は認識していたにもかかわらず、執行猶予が取り消され、実刑に切り替えられたのです。しかし、そもそもこの有罪判決は政治的な理由による不当なものでした。また、意識不明の重体に陥ったのは、神経毒を盛られたためであり、ロシア連邦保安局の関与も疑われています。
ナワリヌイ氏の拘束に抗議する大規模なデモがロシア全土で行われましたが、当局は暴力的に排除し、デモ参加者11,000人以上を拘束しました。氏が設立した、インターネットでプーチン大統領や政府高官の汚職疑惑を糾弾する「反汚職基金」の関係者なども拘束されています。
政府批判を抑え込むために彼らを拘束するのは表現の自由の侵害です。
アムネスティは、ナワリヌイ氏およびデモで拘束された人たちの即時釈放を求めています。
署名に参加する : https://www.amnesty.or.jp/get-involved/action/ru_202101.html