1988年に発売された『ミュージくん』は、それまで楽器の演奏技術や音楽知識が必要とされた作曲をパソコンの画面上で容易に行うことを実現した、音源などのハードウェアと音楽制作用ソフトウェアをセットにしたバンドリング商品としての第一号モデルです。音楽の演奏情報をデータ化し、電子楽器やパソコン間で演奏情報を送受信できる「MIDI(Musical Instrument Digital Interface)」信号を活用して作曲や自動演奏を可能とし、現在では一般的となったパソコンでの音楽制作の世界を、プロの音楽家からアマチュアまで幅広く普及させたことが評価されました。また、「デスクトップ・ミュージック(DTM)」は、音楽制作用語として今日まで広く認知されています。