車両AI EVK利用イメージ


サイレックス 映像対応 CAN/無線LANブリッジ『GDM-3250』


PALTEK(開発元:DMP) エッジAI※1 FPGA※2 モジュール『ZIA(TM) C3 Kit』

株式会社PALTEK(本社:横浜市港北区、代表取締役社長:矢吹 尚秀、証券コード:7587、以下 PALTEK)、機器をネットワークやワイヤレスにつなげるハードウェア・ソフトウェアの技術を核とした研究開発型企業であるサイレックス・テクノロジー株式会社(本社:京都府精華町、代表取締役社長:三浦 暢彦、以下 サイレックス)、GPU、AI技術を中心としたIPライセンス、SoC/モジュール販売、および受託開発サービスを手掛ける株式会社ディジタルメディアプロフェッショナル(本社:東京都中野区、代表取締役社長CEO:山本 達夫、以下 DMP)のは、農業機械や建設機械、搬送ロボット向けにAIによる安全・遠隔・自動化ソリューション開発を促進する車両AI EVK(Evaluation Kit:評価キット)を共同開発しましたので、お知らせいたします。



車両AI EVKは、サイレックスが提供する働く車向け映像対応CAN/無線LANブリッジ『GDM-3250』と、PALTEKが提供するDMPのAIプロセッサIP『ZIA(TM) DV720』を連携することで実現し、車両の自動搬送の開発をサポートします。



画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/214909/LL_img_214909_1.jpg

車両AI EVK利用イメージ



●車両AI EVKの開発背景

人口減少、少子高齢化の進行がさまざまな業種に影響を及ぼしており、その対策推進が求められています。農業分野においては農家の高齢化が進み、新たな担い手も少なく深刻な労働力不足の懸念が広がっていることを背景に、農林水産省は、ロボット技術やICTなどの先端技術を活用し、超省力化や高品質生産などを可能にする「スマート農業」を推進しています。また、建設分野においても、担い手不足の状況が進行しており建設現場で生産性向上が求められていることを背景に、国土交通省主導のもと建設分野へのICT活用による「i-Construction」の取り組みが推進されています。これらの対策の一環として、農業機械や建設機械などの自動運転化の推進が求められています。

上記の課題解決のため、PALTEK、サイレックス、DMPの3社は車両AI EVKの共同開発に至りました。





●車両AI EVKの製品概要

サイレックスが提供する『GDM-3250』は、農機・建機などの働く車の稼働情報(CANデータ)と周辺映像を無線LANで同時伝送するブリッジです。各車両メーカのタブレットPCアプリと連携し、車両のリモート監視・操作を可能にします。また別売の『GDM-3250』本体プログラムやモバイル端末アプリ開発用のSDKを利用することで、車両メーカ独自のアプリケーションを効率的に実現でき、すでに複数の国内車両メーカで利用されています。



今回、GDM-3250と、PALTEKが販売するDMPのAIプロセッサIP『ZIA(TM) DV720』を搭載したZIA(TM) C3 Developmentキットを連携することで、車両AI EVKを実現しました。本連携機能は『GDM-3250』と『ZIA(TM) C3 Kit』を有線LAN接続するだけで利用できるため、映像AIを利用した自動化・安全ソリューションの実証開発を早期に開始できます。さらに『GDM-3250』は屋外車両での運用を想定した耐環境性をサポートしているため、通常のAI開発キットでは困難な屋外フィールドでの評価もご利用中の『GDM-3250』ハードウェアを変更することなく実施できます。



画像2: https://www.atpress.ne.jp/releases/214909/LL_img_214909_2.png

サイレックス 映像対応 CAN/無線LANブリッジ『GDM-3250』

画像3: https://www.atpress.ne.jp/releases/214909/LL_img_214909_3.png

PALTEK(開発元:DMP) エッジAI※1 FPGA※2 モジュール『ZIA(TM) C3 Kit』



車両AI EVKに関する紹介映像は以下URLにてご覧いただけます。

https://www.silex.jp/products/device_networking/bridge/gdm3250_aikit.html





●車両AI EVKの構成

【品名】

「AISG-GDM-ZIAC3-EV-KIT」



【定価】

¥498,000(税別)



【内訳製品】

・GDM-3250×1 :無線LANアンテナ、EVK対応ファームウェア含む

・GDMカメラ×4 :NTSCカメラ

・GDM IFケーブル×1 :CAN、映像、電源接続用 (注)

・ZIA(TM) C3 Kit(筐体込)×1:開発評価用ボード(筐体込)およびSDK



(注) 提供IFケーブルは切り出し配線となっています。車両CANバスとの接続コネクタや、『ZIA(TM) C3 Kit』との接続に必要な延長LANケーブルはお客様にてご用意ください。





●『GDM-3250』の特長

・CAN/無線ブリッジ機能によるリモート運用(IN・OUT双方向のCAN通信をサポート)

・映像とCAN情報の同時伝送およびロギング機能による車両モニタリングの効率化

・4in1映像マルチビューによる周辺映像への対応(最大4個のNTSCカメラの接続・同時撮影をサポート)

・屋外での車載利用を想定した耐環境性仕様(防塵・防水・耐震・動作温度・電源/電圧等)



『GDM-3250』に関する詳細は、以下URLをご覧ください。

https://www.silex.jp/products/device_networking/bridge/gdm3250.html





●『ZIA(TM) C3 Kit』の特長

・長期供給面で実績のあるハードウェア プログラマブルSoCを搭載(Xilinx Zynq(R) UltraScale+(TM) MPSoC)

・省電力かつ高性能なDMP製AIプロセッサDV720を搭載

・FPGA書き換え機能によるAIプロセッサの更新により、柔軟性のあるAI機能を実現

・同梱SDK/Toolを利用することで、ハードウェアを意識せず学習済みモデルをAIモジュールで動作可能



『ZIA(TM) C3 Kit』に関する詳細は、以下URLをご覧ください。

https://www.paltek.co.jp/solution/ai/list/dmp/index.html





●各社からのコメント

サイレックス・テクノロジー株式会社 執行役員グローバルマーケティングセンターセンター長 綱嶋 和也氏は次のように述べています。

「この度、映像エッジAI機能を実現する『ZIA(TM) DV720/C3 Kit』と連携することで、車両AI評価キットを提供開始できることを嬉しく思います。DMPおよびPALTEK両社のエッジAI技術や経験と、サイレックスの無線・ブリッジ製品の組み合わせにより、車両メーカによる自動化ソリューションの開発加速に大きく貢献できると確信しています。」



株式会社ディジタルメディアプロフェッショナル 代表取締役社長CEO 山本 達夫氏は次のように述べています。

「我々はサイレックス・テクノロジー様およびPALTEK様と一緒にビジネスができることをとても嬉しく思います。農機・建機向けに実績のあるサイレックス社のソリューションと当社が開発したC3モジュールを組み合わせることで農機・建機の自動運転・自律運転の遠隔操作・監視が可能となります。DMPは今後も、AIを活用した自動運転・自律運転における豊富な開発実績とノウハウを活用し、お客様の課題解決を強力に支援します。」



株式会社PALTEK 代表取締役社長 矢吹 尚秀は次のように述べています。

「この度、自動運転に不可欠となる無線通信に強みを持つサイレックス・テクノロジーと、弊社が取り扱っているDMP様の『ZIA(TM) C3 Kit』の組み合わせで車両AI評価キットの提供開始ができることを大変嬉しく思います。本製品が農業や建築業の担い手不足が叫ばれている世の中に対し、各車両メーカが急務で目指してる自動運転開発加速の一助になれると確信しております。」





●今後の展開

本車両AI EVKはサイレックス・テクノロジーおよびPALTEK両社指定の商流を通じて6月8日より受注を開始し、7月から順次出荷する予定です。またすでに『GDM-3250』や『ZIA(TM) C3 Kit』を購入済みのユーザも製品ファームウェアをアップデートすることで本車両AI EVKが提供する機能を利用できます。



なお、本車両AI EVKは改良のため、予告なく仕様を変更することがあります。記載の仕様は2020年6月現在のものです。





●専門用語説明

※1 エッジAI:

現場に近いデバイス(エッジデバイス)に人工知能(AI)を実装し、推論処理を実行すること。最近では、エッジ側で学習から推論までの処理をできるソリューションも登場している。ユーザや端末の近くでデータ処理することで、処理反応速度を上げリアルタイム性を高めることができ、通信量やクラウド側の処理を減らして、システム全体の処理速度やセキュリティを高めることも可能となる。



※2 FPGA(Field Programmable Gate Array):

PLD(Programmable Logic Device)の一種であり、設計者が手元で変更を行いながら論理回路をプログラミングできるLSIのこと。





ザイリンクスの名称およびZynq、その他本プレスリリースに記載のブランド名は米国およびその他各国のザイリンクスの登録商標または商標です。なお、その他の記載された社名および製品名は各社の登録商標または商標です。





●サイレックス・テクノロジー株式会社について

サイレックス・テクノロジーは、機器をネットワークやワイヤレスにつなげるハードウェア・ソフトウェアの技術を核とした研究開発型企業です。産業機械、医療機器、ディスプレイ機器など確実な接続性が求められる機器にもネットワークやワイヤレスのノウハウを活かした製品を提案し、ビジネスの幅を広げています。品質基準を厳格に保つため、設計・開発・生産・品質保証といった一連のプロセスを「けいはんな本社」に集約しています。海外パートナーとの連携や新市場開拓、新技術の情報収集・開発などグローバルなビジネス展開のため、北米・欧州・中国・インドに拠点を設けています。

サイレックス・テクノロジーに関する詳細は、 https://www.silex.jp/ をご覧ください。





●株式会社ディジタルメディアプロフェッショナル(DMP)について

DMPは、独自開発した組込機器向け2D/3Dグラフィックス技術のハードウェアIPやソフトウェアIPのライセンス、ならびにこれらのIPを搭載したグラフィックスLSI事業を展開する研究開発型のファブレス半導体ベンダーです。近年はAI分野において世界をリードする「AI Computing Company」となるべく、AIプロセッサIP、ハード/ソフト製品、サービスを含む幅広いポートフォリオと独自に構築したAIエコシステムを通じたソリューションの提供を行っております。

DMPに関する詳細は、 https://www.dmprof.com/jp/ をご覧ください。





●株式会社PALTEKについて

PALTEKは、1982年の創業以来、日本のエレクトロニクスメーカーに対して国内外の半導体製品の販売のほか、ハードウェアやソフトウェアなどの設計受託サービスも提供し、お客様の製品開発のパートナーとして仕様検討から試作開発、量産までサポートしています。PALTEKは、「多様な存在との共生」という企業理念に基づき、お客様にとって最適なソリューションを提供することで、お客様の発展に貢献してまいります。

PALTEKに関する詳細は、 https://www.paltek.co.jp をご覧ください。

情報提供元: @Press