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免疫系は様々な免疫細胞が協力して、細菌やウイルスの感染防御をしていますが、外部から侵入してきたウィルスと戦う「T細胞」をご存じでしょうか。
人の体内ではいろいろな免疫細胞が病原体戦っていますが、その中でも今回のようにウィルスに対して免疫を上げたいというときは、T細胞の働きに期待することになります。まずは「ウィルスに感染する」とはどういう状態かをはっきりさせましょう。
ウィルスとは「単独で増殖できず」、「他の生物に寄生して増殖する」構造体。人や生物のように自分たちで増殖はできずに、寄生した宿主の細胞の中に入って、初めて増殖することができます。人がウィルスに感染すると、体内の細胞の中に侵入、コピーを作って増殖します。増殖したウィルスは、他の細胞に侵入し感染を広げていくのです。
自分の細胞が、ウィルスを増殖するコロニーになっていくのを想像するとちょっと怖いですね。
ウィルスに感染した細胞に対し、攻撃を仕掛けるのがT細胞です。T細胞は、キラーT細胞、ヘルパーT細胞、制御性T細胞と種類があるのですが、中でもキラーT細胞は名前の通り「殺し屋」として、ウィルスに感染した細胞にとりつき排除してくれる免疫です。
いかがでしょうか。つまり「ウィルスに対する免疫力を上げたい」ならば、ウィルスと戦うT細胞が正常に働いていなければならないのです。
近年の研究では、亜鉛が欠乏すると、味覚障害や成長障害、免疫不全、などが起こり全身に悪影響が出ることがすでに分かっています。医療者の中では「亜鉛が生命の維持、健康の保持にとって極めて重要なもの」と考えられてるのに対し、亜鉛欠乏=免疫不全ということはひろく認識されておらず、免疫力を上げるために普段から亜鉛を意識的にとっているという人はあまりいないのではないでしょうか。
さまざまな研究機関で発表されていますが、亜鉛はウィルスなどと戦うT細胞、広く言えば「獲得免疫」を制御するメカニズムに非常に強いかかわりあります。
今回のようにウィルスが猛威を振るう中では、非常に重要な知識かもしれませんね。
亜鉛が不足するとT細胞などの獲得免疫が低下し、体内に侵入してきたウィルスを排除することが難しくなります。T細胞の機能が低下する、細胞数が減少する、正常に働かくなることがわかっています。免疫と亜鉛の関係は、複雑ですが、高齢者に対し、亜鉛を接種させたところ、T細胞が増加したという研究結果もあるほどです。
しかし、非常に重要な亜鉛ですが、実は日本人は先進国の中でも唯一亜鉛欠乏状態。牡蠣やレバー、赤肉など、亜鉛が入った食品を食べる機会が少ない日本の食生活事情もあるかもしれません。
亜鉛はウィルス対策だけでなく、骨、血管、皮膚、髪の若々しさなど多くの役割があります。ぜひ亜鉛を接種し、健康な生活を送っていただければと思います。
下記の『亜鉛チャージ健康法』では、長年、亜鉛を研究した著者による日本人の体にあった亜鉛の取り方がまとめられています。普段の食生活を少し変え、家の中でできるウィルス対策としてお勧めの一冊です。
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『長生きの切り札!亜鉛チャージ健康法』
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