HDL-Cの量だけでなくHDL-Cの質は、心血管疾患の予防に非常に重要である。2011年に発表された論文によると、HDL-Cの値は冠動脈疾患のリスクを約15%減少させ、HDL-Cがマクロファージからコレステロールを収容し除去する能力は、冠動脈疾患のリスクを約25%減少させることが分かった。つまり、HDL-Cの数値だけではなく、HDL-Cの質も動脈硬化や心血管疾患予防に非常に重要である。(出典: The New England Journal of Medicine. 2011;364(2):127-35)
◆キューバ産ポリコサノールシステマチックレビュー(Systematic Review)
総コレステロール(TC)の減少、LDL-Cの減少、LDL-C / HDL-C比の改善
単博士は、キューバ産ポリコサノールのシステマチックレビューの結果を公開しキューバ産ポリコサノールが健常な成人において、高めの総コレステロール(TC)とLDL-Cを減少させ、LDL-CとHDL-Cの比率を改善する機能性があることを確認したと発表した。ポリコサノールの300報の論文の中で、血中脂質において健常者に対する研究の適格基準を満たして6つの研究結果を、それぞれ確認し、これを再び日本脂質異常症の健常者範囲内での実験参加者の結果に基づいて解析し、キューバ産ポリコサノールの機能性評価を試みた。特定保健用食品(FOSHU、Food for Specified Health Uses)の基準に基づく日本人脂質異常症の健常者範囲は、TCは140~199mg / dL、LDL-Cは60~119 mg / dL、である。