コミュニケーションと治療への取り組み方_患者

サノフィ株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:ジャック・ナトン)のスペシャルティケア事業部門のサノフィジェンザイムは、アトピー性皮膚炎が患者さんとそのご家族に与える影響やアトピー性皮膚炎に関する患者さんとご家族との間のコミュニケーションの状況について理解を深めることを目的として、近畿圏の患者さん200名および患者さんのご家族200名を対象に「患者・家族に聞くアトピー性皮膚炎の治療とコミュニケーション実態調査」を実施しました。



画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/168904/LL_img_168904_1.jpg

コミュニケーションと治療への取り組み方_患者



調査の結果、アトピー性皮膚炎の患者さんの約8割がアトピー性皮膚炎による「心理的・精神的負担」を自覚しており、「睡眠(51.0%)」、「勉学/仕事(41.5%)」、「スポーツ・レジャー(41.0%)」、「入浴(40.5%)」など、日常生活のさまざまな場面において支障があると感じていることが明らかになりました。これによりアトピー性皮膚炎の患者さんは、皮膚の炎症やかゆみといった直接的な症状のみならず、日常生活の制限や精神的負担などの「疾病負荷*」を抱えていることが浮き彫りになりました。



また、アトピー性皮膚炎の症状や悩みについて、ご家族の半数以上(54.0%)が十分なコミュニケーションが取れていると認識している一方、同様の認識を持っている患者さんは37.5%と、それぞれの認識にギャップがみられました。ご家族とコミュニケーションが取れている患者さんほど治療に積極的で、現在のアトピー性皮膚炎の状態にも満足しているという結果も出ており、不安や悩みを一人で抱えるのではなく、ご家族とのコミュニケーションを図りながら、積極的に治療に取り組むことの重要性が示唆されました。



主な調査結果は以下の通りです。



1. アトピー性皮膚炎の患者さんの78.5%が「心理的/精神的負担」を感じていると回答。

日常生活で最も支障があると感じる場面は「睡眠」で51.0%、次いで「勉学/仕事」、「スポーツ・レジャー」



2. 67.0%の患者さんが「現在の症状の状態」に満足していない一方、「治療に積極的に取り組んでいる」と回答した患者さんは37.0%にとどまった



3. ご家族の54.0%が患者さんご本人と「コミュニケーションが取れている」と回答した一方、同様に考えている患者さんは37.5%にとどまり、双方の認識にギャップがみられた



4. 患者さんのアトピー性皮膚炎の状態について、ご家族の83.0%が「もっとよくなってもらいたい」、70.5%が「症状改善のために治療強化に積極的に取り組んで欲しい」と思っている



5. ご家族と「コミュニケーションが取れている」と感じている患者さんほど、アトピー性皮膚炎の治療に積極的で、現在のアトピー性皮膚炎の状態への満足度も高い



今回の調査に先立ち、サノフィジェンザイムは2017年に、アトピー性皮膚炎の身体的・精神的負担と医師とのコミュニケーションの状況について、全国の患者さん1万300名を対象に意識調査を実施いたしました。その結果、アトピー性皮膚炎の患者さんの多くがかゆみなどの皮膚症状とそれによる精神的な悩みを抱えている一方、そうした悩みについて「医師に話しても解決できる内容ではない」、「忙しい先生に申し訳ない」と考え医師には伝えられていないことが明らかになっており、今回の調査と同様、アトピー性皮膚炎の患者さんご本人と周囲の方々とのコミュニケーション状況における課題が浮き彫りとなっています。詳細はプレスリリース(※1)をご参照ください。



近畿圏においては、10月27日(土)・28日(日)に大阪府で「第69回日本皮膚科学会中部支部学術大会」、11月16日(金)~18日(日)には奈良県で「第48回日本皮膚免疫アレルギー学会総会学術大会」が行われるなど、今後、各地で皮膚疾患やアレルギー系疾患に対する意識が高まる中、サノフィジェンザイムは、アトピー性皮膚炎における適正情報および最新情報の普及のため、11月18日(日)に奈良県で「アトピー性皮膚炎の歴史と今」と題して市民公開講座を開催いたします。詳細はプレスリリース(※2)をご参照ください。



サノフィジェンザイムは、今後もアトピー性皮膚炎に関する情報提供を通じて、患者さんや周囲の方々の疾患・治療に対する理解と前向きなコミュニケーションを促進し、患者さんの治療満足度やQOL(生活の質)の向上に貢献してまいります。



* アトピー性皮膚炎の疾病負荷とは

アトピー性皮膚炎の皮膚症状や慢性的なかゆみに加え、それら症状に付随して起こる不眠やストレスなど日常生活への障害や精神的な負担を、アトピー性皮膚炎の「疾病負荷」といいます。

アトピー性皮膚炎は、皮膚疾患の中でも最もQOLを低下させるという研究が報告されています。(※3) 2016年12月に施行された「アレルギー疾患対策基本法」にも、患者さんのQOL向上のための支援が基本理念の1つにあげられており、アトピー性皮膚炎の「疾病負荷」は近年、アトピー性皮膚炎における重要な課題として位置づけられています。



(※1) www.sanofi.co.jp/l/jp/ja/download.jsp?file=54CC1432-1FC5-4D29-BAC5-1C879FE810C4.pdf

(※2) www.sanofi.co.jp/l/jp/ja/download.jsp?file=0D1301CF-F5B9-4E18-94F1-E585293A3970.pdf

(※3) Zachariae R et al. Acta Derm Venereol. 2000;80:272-276.



【サノフィについて】

サノフィは、健康上の課題に立ち向かう人々を支えます。私たちは、人々の健康にフォーカスしたグローバルなバイオ医薬品企業として、ワクチンで人々を守り、革新的な医薬品で痛みや苦しみを和らげます。希少疾患をもつ少数の人々から、慢性疾患をもつ何百万もの人々まで、寄り添い支え続けます。

サノフィでは、100カ国において10万人以上の社員が、革新的な医科学研究に基づいたヘルスケア・ソリューションの創出に、世界中で取り組んでいます。

サノフィは、「Empowering Life」のスローガンの下、ヘルスジャーニー・パートナーとして人々を支えます。日本法人であるサノフィ株式会社の詳細は、http://www.sanofi.co.jp をご参照ください。



【患者・家族に聞くアトピー性皮膚炎の治療とコミュニケーション実態調査】

▽調査結果

https://www.atpress.ne.jp/releases/168904/att_168904_1.pdf

▽専門医からのコメント

https://www.atpress.ne.jp/releases/168904/att_168904_2.pdf

情報提供元: @Press