ビクトレックスが主導している付加製造技術コンソーシアムはいくつかの企業や研究機関から構成されており、2016年からは英国のイノベーション担当庁(Innovate UK)より資金援助も受けています。本コンソーシアムは付加製造技術を飛躍的に向上させるための先駆的研究開発を目的に発足したもので、中でも航空宇宙用途に適した高耐熱性で安価に製造できるポリマーコンポジットの研究開発に注力しています。このコンソーシアムは、エアバス・グループ・イノベーション、EOS、エクセター大学付加製造センター(Centre for Additive Layer Manufacturing [CALM])、E3D-オンライン、HiETAテクノロジーズ、サウス・ウエスト・メタル・フィニッシング、3T-RPDなどから編成されています。
ビクトレックスの新しいPAEK粉末およびフィラメント開発は、このコンソーシアム参加企業によるテクノロジーと密接に関連しています。EOS社は最近、高温でスーパーエンプラを3DプリンティングできるEOS P 500という全自動型のプラスチック部品レーザー焼結製造装置を発売しました。コンソーシアムで開発された材料は、EOS社の研究開発拠点においてEOS社の既存装置およびこの新型EOS P 500における製造・加工性の評価試験が進行中です。またビクトレックスはコンソーシアムのパートナーであるE3Dと連携して新しいPAEKフィラメント製品の商品化前テストを引き続き実施することを計画しています。E3Dは新しいPAEKフィラメントに最適化された、水冷式フィラメント押出成形用ヘッドの販売を開始しています。