寒さが本格化し、風邪をひきやすくなるこれからのシーズン。大人に比べて子どもは免疫力が低いため、お子様がいらっしゃる方にとっては不安な季節でもありますね。
生活者の意識・実態に関する調査を行うトレンド総研が行った調査によると、野菜の摂取量により、風邪の罹患率に違いがあることが判明しました。お子様が野菜嫌いだという方は特に必見です!
母親に聞く、子どもの「風邪の罹患率」と「野菜摂取量」の関係性
トレンド総研は、3~12歳の子どもを持つ母親500名を対象としたアンケートと、小児科医へのインタビューを通じて、「風邪の罹患率」と「野菜摂取量」の関係性について調査をおこないました。
「昨年、お子様は風邪をひきましたか?」と聞いたところ、実に約9割(88%)が「ひいた」と回答。また、「風邪により高熱(38度以上)を出した」と答えた割合も、58%と6割近くにのぼっています。
続いて、「昨年、お子様は風邪の予防・対策として、どのようなことをしていましたか?」と質問したところ、「手洗い」(86%)と「うがい」(70%)がツートップに。一方で、「食事の内容に気をつける」と答えた人は42%にとどまっています。
そこで母親たちに、子どもの家庭における野菜摂取量を聞いたところ、平均は1日あたり「114.9g」という結果に。今回の調査対象条件のうち、最も年齢が低い3歳児でも、1日あたりの野菜摂取量の目安は「240g」とされており、推奨値の半分以下しか野菜がとれていないということになります。
家庭での“野菜摂取量”が少ない子どもほど、風邪をひきやすく、こじらせやすい!?
今回は、調査対象を「家庭における子どもの1日あたりの野菜摂取量」に応じて、「100g未満」「100~199g」「200g以上」の3グループに分類。その上で、前問の子どもの「風邪」の実態に関する質問の回答をグループごとに比較しました。
すると、1日あたりの野菜摂取量が「200g以上」のグループは、「100g未満」「100~199g」の2グループと比較して、風邪の罹患率が10ポイント以上も低い結果に。野菜摂取量が多いグループほど、風邪をひきにくい傾向にあることがわかります。
また、風邪が悪化して「高熱を出した割合」においても、「100g未満」のグループは65%であるのに対して、「200g以上」のグループは43%。両者を比べると、こちらも20ポイント以上の差が生じており、野菜摂取量が多い子どもは風邪をひいても悪化しづらい様子がうかがえます。
逆に、家庭での野菜摂取量が少ない子どもは風邪をひきやすく、かつ、こじらせやすい傾向にあり、野菜嫌いの子どもほど注意が必要であると言えるでしょう。
専門家に聞く、風邪の予防対策における野菜摂取の重要性
これらの調査結果をふまえて、小児科医・なごみクリニック院長の武井智昭先生に、風邪の予防対策における野菜摂取の重要性についてお話をうかがいました。
免疫力を高める上で重要なポイントが「腸内環境」。野菜やヨーグルトは腸内に働きかけて免疫細胞を活性化する働きが期待できます。また、野菜はできるだけ、いろいろな種類のものをバランスよく食べるのがおすすめです。
とはいえ、野菜嫌いな子どもに無理やり食べさせると逆効果になってしまうこともあるでしょう。最近では、子どもを野菜好きにするためのトレーニングを指す「ベジトレ」という言葉も出てきています。野菜を我慢して食べさせるのではなく、楽しく野菜を食べられるように工夫することが重要です。
野菜ジュースや野菜スープを取り入れたり、野菜を刻んでカレーやハンバーグなどの好物にまぜこんだりと、野菜好きになるためのトレーニングをしてあげてください。
野菜嫌いを克服することは、風邪対策だけでなく子どもの一生の健康を守ることにもつながります。ぜひ、親子で楽しみながら「ベジトレ」に取り組んでみてくださいね。
【参考】
※トレンド総研
http://www.trendsoken.com/
情報提供元: WomanSmartLife