「秋から春まで長く花を楽しみたい」

「花を植えたことがないから、手軽なものが良い」

今回は、そんなあなたのために「秋から春まで長く&手軽に楽しめる花(一年草)」を紹介します。この記事を読めば、誰でも花を上手に育てることができます。

それでは、お付き合いください。

秋から春まで楽しめる一年草5つ

秋から春まで楽しめる一年草は、次の5つです。

  • パンジー・ビオラ
  • アリッサム
  • キンギョソウ
  • プリムラ
  • ストック

以上の5つが、初心者の方や手軽に花を楽しみたい方におすすめの一年草(1年間で発芽・開花・結実をして種を残す植物)です。 発芽から種をつくるまでのサイクルが短いため、生長が早く・強いという特徴があります。

さらに、一年草は春グループ(春から秋までの開花植物)と秋グループ(秋から春までの開花植物)に分けられます。今回紹介する秋グループは、春グループに比べると手軽に育てられます。

なぜなら、春グループは猛暑の夏を乗り越える必要があるからです。夏の厳しい暑さは、水やりが難しく、虫の活動も盛んになります。反対に 秋グループは、春グループに比べると水やりの回数が減り、病害虫の被害も少なくなるため、管理が楽にできます。

以下、5つの一年草をそれぞれ紹介します。

パンジー・ビオラ

1つめは花は、定番のパンジー・ビオラです。以前は、春の花として出回っていましたが、品種改良によって9月に花つきの苗が手に入るようになりました。

ビオラはパンジーの小型種で、花数が多く、暑さに強いのが魅力です。秋から春にかけて欠かすことのできない花で、パンジー・ビオラとも同じ方法で育てられます。

【パンジー・ビオラの育て方】

  1. 徒長(とちょう:茎が通常より長く柔らかく伸びること)せず、茎がしっかりとして、葉色がよく、つぼみがたくさんついている苗を選ぶ。 根が固まっていない方が良く、ポットの穴から根がはみ出しているものは避ける。
  2. 基本、根はくずさないが底まで根が回っている場合は、ハサミで切って軽くほぐす。
  3. 根がよく伸びるので、5号鉢に1株が目安。花壇の場合は、株間を20㎝ほどとり、深植えに注意する。
  4. 花びらの縁が内にしおれ始めたら、花茎の付け根から摘みとる。

アリッサム

2つめの花も定番のアリッサムです。アリッサムは、高さというよりも横に広がって大きくなります。そのため、植え付け時の株間は20㎝くらいあけるようにします。

またアリッサムは、 蒸れにも弱いのでスペースを意識するとともに、伸びすぎた場合は、上から1/3程度切り戻しましょう。

アリッサムは寄せ植えにも重宝します。白い花のアリッサムであれば、ちらちらと降る雪のようなイメージで、季節感をかんたんに演出できます。背が低いので寄せ植えの時は、手前に植えましょう。

最近では「スーパーアリッサム」も出回っています。通常のアリッサムが20㎝くらい広がるのに対し、スーパーアリッサムは50㎝ほど広がり、ボリューム満点です。寄せ植えには向きませんが、単体で植えたり広いスペースに植えたりして楽しめます。

通常のアリッサムと同じで蒸れには弱いので、 水やりは乾かし気味に管理 してくだいね。

【アリッサムの育て方】

  1. 茎がしっかりとして、花やつぼみがたくさんついた苗を選ぶ。
  2. 根を切ってしまうと生育が弱るので、根をくずさないように植える。
  3. 咲き終えた花から順に摘みとる。(葉の付け根の上で切る)
  4. 春の花後に5㎝ほどの高さに切り戻し、緩効性肥料を与える。

キンギョソウ

3つめの花は、キンギョソウです。花がパクパクと口を開けた金魚のように見えることから、名付けられたそうです。外国でも動物の名前が付いていて、イギリスではドラゴン、フランスではライオンの口という名前が付いています。

キンギョソウは、花壇や切り花向きの背の高いものから、寄せ植え向きの低いものまで、多くの品種があります。

種もかんたんに取れるので、 種まきから結実までキンギョソウを育てることで、花の一生を学べます。 私もガーデニングを始めたばかりの時に、育てた花がキンギョソウでした。大変丈夫なため、何度も花を咲かせ、種もたくさん取れて自信がつきました。 キンギョソウは、初めて育てる花にピッタリです。

【キンギョソウの育て方】

  1. 花の付いた苗を4~5号鉢に1株植える。プランターなら3~4株を目安に、株間は20㎝~30㎝とって植え付ける。
  2. 花はしおれたら、ひとつひとつこまめに摘む。花が終わる頃、花穂(かすい:花が稲穂のような形で咲く)の下から切りとると再び開花する。
  3. 秋にはさし芽でふやせる。

プリムラ

4つめの花は、プリムラです。ハッとするような色鮮やかなプリムラは、愛らしさいっぱいです。盛んに品種改良が行われていて、種類は数百もあるといわれています。

マラコイデス以外は、宿根草(しゅっこんそう:毎年花を咲かせる草花や球根植物)ですが、 暑さに弱く夏越しが難しい ため、一年草として扱われています。

水切れに注意し、真夏と真冬以外は月に1~2回、1000倍に薄めた液肥をあたえましょう。

【プリムラの育て方】

  1. 根元につぼみが多く、全体的にがっちりした苗を選ぶ。
  2. 5号鉢に1株を目安に植え付ける。植え付け前に、黄色く変色した葉やしおれた花をとり除く。
  3. 花びらがしおれたら、花茎の元から切りとる。
  4. 夏越しできれば、9月~10月に株分けをしてふやせる。バランスよく2~3株に分けて、それぞれを4号鉢に植える。

ストック

5つめの花は、ストックです。花色は白・赤・紫と多彩で、長い花穂にまとうように咲かせる花には、甘い香りがあります。

見た目だけでなく香りも魅力的なストックは、9月に出回る苗を植え付けると、春まで長く楽しめます。植え付け時に、緩効性肥料を少し与えて、その後は月1~2回、1000倍に薄めた液肥をあげましょう。 寒さには強いほうで、霜に直接当たらなければ室外でも大丈夫です。

【ストックの育て方】

  1. 茎がしっかりと太く、つぼみが多い苗を選ぶ。
  2. 根が回りすぎている場合は、軽くほぐして伸びきった根はカットする。
  3. 5号鉢に1~2株、プランターでは15㎝ほど株間をとる。
  4. 花は、1本の花穂の下から上に咲き進むので、枯れたものから摘んでいく。
  5. 全体が咲き終わったら、花茎の付け根から切りとる。(切り戻しをかねる)

定番の一年草をおさえよう♪

以上で「厳選!秋から春まで長く&手軽に楽しめる一年草トップ5」でした。

今回のような秋グループの一年草は、種類が多くありません。そのため覚えやすく、一度管理方法をおさえてしまえば、毎年気軽に楽しめます。

ぜひ、今シーズンに試してみてくださいね。

それでは、また会いましょう。


mimo

余暇プランナー

東海地方在住、ライターのmimoです。趣味はガーデニングと読書、「晴耕雨読」はまさに理想の生活。 ただ、器用ではないため、植物を何度も枯らしています。それでも続けるのはガーデニングには魅力がいっぱいだからです。 ガーデニングのおもしろさや奥深さを発信することで、みんなの暮らしがちょっとだけ楽しくなりますように。

厳選!秋から春まで長く&手軽に楽しめる一年草トップ5

情報提供元: YOKKA
記事名:「 厳選!秋から春まで長く&手軽に楽しめる一年草トップ5