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コンパニオンプランツとは、様々な良い効果が得られる異なる野菜や植物の組合せのことです。
日本語に訳すると「共栄植物」となり、共に栄える植物という意味になりますが、片方の植物や野菜だけが良い効果を得られる場合もあります。
一般的な畑などでは、一つの場所に一つの野菜を育てていることが多いと思いますが、コンパニオンプランツでは主に異なる種類の2つの野菜を同じ場所に植えます。
ただ何でもかんでも一緒に植えて良い訳ではなく、野菜にも相性の良し悪しがあります。そのため、各野菜(科目)、植物のコンパニオンプランツとしての効果や、良い組み合わせを把握した上で実践することが大切です。
次項より、コンパニオンプランツの効果やおすすめの組合せを紹介します。
コンパニオンプランツは、主に以下の3つの効果が得られます。
具体的な効果について説明していきます。
1つ目は異なる野菜を密に植えることで 病害虫を予防できたり 、近くに植えることで 防虫効果が得られる ことです。
病害虫予防の効果があると言われているのは、 ネギ や ニラ などです。ネギやニラは根に付いた微生物が抗生物質を出すことで、キュウリやトマトなどの病害虫予防になります。また、防虫効果として期待できるのが、 キク科(レタス、サニーレタスなど) や セリ科(ニンジンなど) の野菜です。この2つの科目の野菜をアブラナ科(キャベツ、ブロッコリーなど)と一緒に育てることで、アオムシなどの害虫を遠ざけることができます。
ただ一緒に植えるだけで病害虫予防や防虫になるならいいですよね。しかも多品種の野菜も育てられて一石二鳥です。
2つ目は異なる野菜や植物を一緒に育てることで、 生育促進の効果 が得られることです。
例として マメ科(エダマメなど) の野菜は、根粒菌と呼ばれる菌が根についており、空気中の窒素分を固定することができます。その結果、土中の養分を増やすことができ、マメ科と一緒に植えた野菜の生育を促進させることができます。
3つ目は互いに相性の良い野菜を一緒に植えることで、 スペースを有効活用でき、収穫量を増やせる ことです。庭などで家庭菜園されている方の中には、広大な畑とは異なりスペースに制限がある方もいるかと思います。ただコンパニオンプランツでは、主に2種類の野菜を一緒に植えるため、同じ場所でも1種類多く育てられます。またコンパニオンプランツによる病害虫予防や生育促進の効果により、収穫量を増やせることも期待できます。
ここからはおすすめのコンパニオンプランツを紹介します。
1つ目はイチゴとニンニクの組み合わせです。イチゴとニンニクを一緒に植えて育てることで、以下の効果が得られると言われています。
栽培時期は9~10月にイチゴの苗、ニンニクを植え付け、5~6月に収穫となります。植え方としては、イチゴの株と株の間にニンニクを植えつけるだけです。植え付け後は11月、2月に追肥し、収穫の時を待ちます。イチゴは5~6月頃に収穫し、ニンニクは地上部が枯れてきたら収穫できます。
私の庭でも実際に育ててみた結果、イチゴ、ニンニクともに収穫できました。イチゴとニンニク(国産)はともに高価な野菜と思いますので、家庭菜園では特におすすめです。
2つ目はキャベツとサニーレタスの組み合わせです。キャベツとサニーレタスを一緒に植えて育てることで、以下の効果が得られると言われています。
栽培時期は春植えの場合、3~4月に苗を植え付け6~7月に収穫、秋植えの場合、8~9月に苗を植え付け11~12月に収穫となります。植え方としては、2列に植えたキャベツの間にサニーレタスを植えつけるだけです。植え付け後は通常のキャベツと同様に育て、収穫の時を待ちます。キャベツは結球したものから順次収穫し、サニーレタスは外側の葉から収穫もしくは一気に株ごと収穫できます。
私の庭でも実際に栽培を行っています。昨年、同じ庭の畑でキャベツ単体で育てた時と比べて、アオムシなどの害虫被害は少なく感じます。ただ、コンパニオンプランツの効果に頼りきらず、しっかり野菜を観察して害虫がいた場合は対処することも重要ですね。
この記事では、コンパニオンプランツの効果とおすすめの組み合わせを紹介しました。
家庭菜園をされている方の中には、病害虫に悩まされたり、収穫量をイマイチに感じる方もいるかと思います。ただコンパニオンプランツによる栽培を行うことで、病害虫予防や生育促進の効果を得られると言われており、スペースも有効活用できます。方法としては、ただ異なる野菜を一緒に植えるだけなので、簡単に実践できると思います。
また、今回紹介した野菜以外にもたくさん相性の良い組み合わせがあります。(下の写真はトウモロコシとエダマメの組み合わせです)あなたのお庭の畑などでも、コンパニオンプランツを取り入れて、実際に育ててみてください。
出典・参考
- 木嶋利男:コンパニオンプランツの野菜づくり,一般社団法人 家の光協会[東京都],2018年[127ページ]
- 野菜だより編集部:家庭菜園でできる自然農法[趣味の菜園],株式会社学研プラス[東京都],2019年[113ページ]
- 株式会社サカタのタネ|園芸通信
余暇プランナー
ライターのGreentyと申します。 大好物のキュウリを毎日食べるため、また家族みんなで楽しめる趣味をもつため、庭で家庭菜園を始めました。 知識や経験はゼロ、庭はカチカチの土でしたが、何とかキュウリなどの夏野菜の栽培に成功。自分で育てて、食べる喜びを知りました。いずれは自給自足に近い生活を目指しています。 家庭菜園を検討されている方、始めたばかりの方に向けて、実践できる栽培方法や楽しみ方なども発信できればと思います。
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