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夜に花を咲かせる月下美人(ゲッカビジン)は、 メキシコ原産のサボテン科の多肉植物です。 原産国では草木が茂るジャングルの古木などに根を張って育っています。
花色は純白で、開花時期は5月~10月になります。 濃いピンクの花を見かけますが、こちらはクジャクサボテンになるので、月下美人とは別の種類です。
開花時期になると花芽が伸びてきて、甘くて上品な香りを放ち夜の数時間だけ開花します。朝になると萎れてしまいますが、育てる環境がよいと2~3回以上新しい花芽を伸ばして開花してくれますよ。
毒性も危険な棘もないのでペットと一緒に置いていても安心ですよ。
月下美人の花言葉は、 儚い美、儚い恋、艶やかな美人、ただ一度だけ会いたくてです。 儚い花言葉が付いているのは、夜の数時間だけ咲いて朝にはしぼんでしまう月下美人の特徴から付けられました。
純白の大きな花が花が咲き誇る姿はとても美しく、夜の女王の呼び名にふさわしい佇まいをしています。気品ある花の姿が艶やかな美人の由来です。
綺麗で儚い月下美人は、食用にできるのを知っていますか? 中国や台湾などではスープに して食べられています。 開き始めの花は焼酎に付けて香りを楽しんでもよい ですし、 しぼんだ花は茹でておひたしや天ぷらにして食べることもできます。
シャキシャキとねばねば、2種類の食感がして、オクラやモロヘイヤみたいな食感に近いと思います。味に臭みがないので、酢醬油やポン酢などの調味料と相性がよいですよ。
儚く初心者には育てるのが難しいと思われがちな月下美人ですが、実は丈夫で育てやすい多肉植物の仲間なので、初心者でも簡単に育てることができますよ。
花が咲くまでには2~3年ほどかかる場合があります が、自分で育てた月下美人の花を見るのは格別ですよ。
初心者でも分かりやすい月下美人の育て方をご紹介します。
月下美人は、ほかのサボテンと同じように 日光の光が大好き です。 4月~10月頃までは屋外で育てることができますよ。 日照不足になってしまうと徒長の原因になってしまいうまく育ちません。成長期に日光不足だと蕾が付かず花が咲かないです。 最低でも6時間以上は日光に当ててあげましょう。
真夏の直射日光は苦手なので、遮光シートで遮光した場所に置くか半日陰で管理してます。
雨に頻繫に当ててしまうと根腐れの原因になりやすいので、雨が当たらない風通しが良い場所に置くとよいですよ。
月下美人は、サボテンの仲間の割には 水が好きで極度の乾燥が苦手 になっています。 水やりをする時は鉢の土が乾いたら鉢底穴から水が出るぐらいたっぷりと水やりします。 メリハリのある水やりを心がけましょう。
水が好きといっても、水のやりすぎは根腐れの原因になるので注意が必要です。鉢の土と相談ですが1週間に一度ぐらいの頻度でも問題なく育ってくれますよ。
月下美人に使う土は、 水はけがよい土です。 水はけが悪く鉢の中の土がいつまでも濡れている状態だと、根が呼吸できなくて根腐れしてしまいます。
市販のサボテン用の土や多肉植物の土を使うと簡単ですよ。自分で土を作りたい場合は、 赤玉土:5、鹿沼土:2、腐葉土3 か 赤玉土大粒6:、腐葉土4の割合 で混ぜ合わせるとよいでしょう。2週間に一回液体肥料を与えてもよいですね。
使う肥料は、植え付けの時にマグアンプなどの緩効性の化学肥料を混ぜておきます。月下美人は、窒素分が多い肥料を与えてしまうと、葉ばかりが成長し花芽が付かなくなってしまいます。
心配なら市販のサボテン用の肥料の販売されているので、こちらを使ってみてください。
植え付け時期は5月と9月です。 この時期は月下美人の成長期なので、植え付けや植え替えをするのに向いています。月花美人は垂直よりは斜めに育ちやすいので支柱を立ててあげるとよいですよ。
数年植え替えていないと、鉢の中で根がパンパンに成長してしまい根詰まりを起こしてしまいます。植え替えの目安は水やりしても水が吸収されない、鉢底穴から根が飛び出ていたら植え替えてあげましょう。
状態にもよりますが、 2年に一回は植え替えてあげる と月下美人は元気に育ってくれますよ。
寒さに弱い月下美人は、 最低気温が10℃以下になり始めたら、冬越しのため室内で管理しましょう。 室内温度が8℃あると冬越ししやすいです。
室内で管理するときは、 エアコンの風が直接当たらない場所、明るい窓辺 がおすすめです。
ただし、窓ガラスは外の冷気で冷えやすくなっています。そのまま月下美人を窓辺に置きっぱなしにしてしまうと葉が冷害の被害にあってしまうので、 夜は窓辺から離しておきましょう。 キャスター付きの台に乗せておくと移動しやすくなりますよ。
冬の水やりですが、休眠期に入っているので水を欲しがりません。乾燥が気になるときに土が湿るぐらいの量をあげれば十分です。 乾燥に強くなっているのでほぼ断水で大丈夫ですよ。
丈夫で育てやすい月下美人は基本的に病気に強くなっていますが、 アブラムシとカイガラムシには注意が必要です。
アブラムシやカイガラムシは新芽や茎、蕾などに付きやすく、植物の汁を吸って弱らせてしまいます。強い繫殖力と排泄物を媒介にして すす病などの病原菌を呼び寄せる厄介な害虫です。
年中付きやすいので、植え付けの時にオルトランを土に混ぜておくか、見つけ次第駆除しましょう。繫殖力が強いので、放置するとあっという間に害虫だらけになってしまいます。
歯ブラシなどでこそぎ落としベニカスプレーなどを散布しておくと、害虫が吸っていた傷口から雑菌の侵入を防いでくれますよ。
夜によい香りと純白の花を咲かせる月下美人は、本当に綺麗です。一度見たら、花の美しさに虜になります。水やりと日当たりに気を付ければ、ガーデニング初心者でも育てやすいですよ。
花が咲くまでは時間がかかりますが、自分で大事に育てた月下美人が咲いたら愛着がわきます。
冬越しも難しくないのでぜひ月下美人を育ててみてください。
余暇プランナー
園芸店で1つのサボテンに出会ってから、多肉植物の魅力にどっぷりハマってしまった茨城在住の主婦です。 多肉植物を育て始めて4年目を迎え、気が付いたら150種類以上の多肉植物と猫2匹と暮らしています。 季節の花と多肉植物を育てながら 今まで育てた経験を生かし、ガーデニングの魅力をお伝え出来たらいいなと思い、植物系ライターを始めました。植物の育て方や寄せ植えの仕方、トラブルの対処方法について執筆していきたいと思います。
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