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グランドカバーとは、花壇や庭の土が見えている部分を覆ってくれる役割をする植物たちのことです。
庭や花壇が ボリュームよく見える うえ、 雑草が生えにくくなってメンテナンスも楽 になります。また飛び石の間や花壇と通路の間などにグランドカバーを入れることでつなぎの役割にもなり、 庭全体にまとまり ができます。
グランドカバーには、地面を這うように育ち、人に踏まれても丈夫に育つ芝生やクローバーのような性質の植物が向いています。また、植える場所によって日光が好きなもの、日陰にも耐えられるものなど日当たりの特性にも注意します。
成長が早いものは広い場所に、ゆっくり育つものは狭い場所にと、成長スピードによっても植える場所を変えるとよいでしょう。
玄関までのアプローチに飛び石や枕木がある庭や、カーポートのコンクリートの隙間などがある場所におすすめです。そのままでは殺風景になってしまう場所も、花が咲くグランドカバーを植えればお庭がパッと明るくなります。
また、葉色の違うグランドカバーをいくつか植えると庭にメリハリが出て、 狭い庭でも広く見える効果 もあります。単調に見える庭にこそグランドカバーがおすすめです。
繁殖力が高いゆえに、どんどん広がって地面を埋めてくれるグランドカバー。
しかしその反面、繁殖しすぎるというデメリットもあります。条件が合えば生育旺盛になりすぎて、隣家や道路まではみ出してしまうことも。敷地内から出ないように、はみ出たらすぐに処理することを心がけましょう。 グランドカバーは管理できる範囲で楽しんでください ね。
ではここからはおすすめのグランドカバーたちをご紹介します。
ヒメイワダレソウは、明るい緑色の葉にピンクの濃淡の花が可愛らしい多年草です。リッピアなどとも呼ばれます。4月~11月頃と開花時期が長く、ランタナに似た小さな花が咲きます。
ナチュラルガーデンや、かわいらしい雰囲気が好きな人におすすめです。
成長スピードが早いため、広範囲のグランドカバーに向きます。
南アフリカ原産で寒さには少し弱いため、-5℃以下になると地上部は枯れて春にまた茂ります。西日本以西の暖地では年中葉が楽しめますよ。日向を好み、日陰にはあまり向きません。
アジュガはシソ科の仲間で、園芸種が豊富でさまざまな葉色や花色が出回っています。黒葉のチョコレートチップ、ピンクと白が混ざった斑入り葉のレインボー、黄緑葉のゴールドライムなど、お庭の雰囲気に合わせて好みの品種を探せるのが楽しいグランドカバーです。
開花時期は4月~6月頃で、紫や白、ピンクの穂状の花が咲きます。シックな洋風な庭によく似合います。
寒さには強いですが、暑さは少し苦手です。直射日光のあたる場所よりも、半日だけ日が当たるような樹木の下などの半日陰が向いています。完全な日陰でも育ちますが、花をつけたいなら明るい日陰で1日に1~2時間の日照時間があるような場所がベストです。
ただし蒸れには弱く、風通しの悪い場所は要注意。特に夏場は茂り過ぎているようなら少し間引いてみましょう。
ツル性のキョウチクトウ科の植物です。ビンカとよばれることもあります。
長いツルが伸びて広がるタイプで、3月~6月頃に青紫の花を咲かせます。スッキリとした花姿と卵型のつるんとした葉は和風にも洋風にも合わせやすく、ボリュームの出るグランドカバーです。
冬でも茂って庭を明るくしてくれる斑入り葉の品種や、少し花が小さいヒメツルニチニチソウという種類もあります。
成長スピードが早いため、広い範囲や高木の足元などにもよく合います。
ツルが縦横無尽に伸びるので剪定が必要ですが、余分な部分を切ったり引き抜いたりするだけでOK。逞しく丈夫なので、初心者でも育てやすいグランドカバーです。
ツルニチニチソウよりもヒメツルニチニチソウのほうが耐陰性は強く、日陰でも育ちます。踏み付けにも耐えますが、葉が大きいため汚くなりやすいので、花壇や通路脇などにおすすめです。
黒葉スミレとも呼ばれる多年草です。シックなスモーキーカラーの葉色、小さく可憐な紫の花に丸い蕾も愛らしい品種です。スミレらしい花が和風のシェードガーデンなどにも似合う一方、飾り過ぎない姿がナチュラルガーデンなどにもよく似合います。
ビオラというと夏に弱い一年草のイメージがありますが、ラブラドリカは植えっぱなしで育ちます。
日向でも育ちますが葉焼けを起こすことがあるので、半日陰~日陰が向いています。花付きをよくしたいなら半日陰がベストです。丈夫ですが踏み付けには弱いため、通路などには向きません。
成長スピードは早くありませんが、こぼれ種でよく増えます。全滅してしまったかな…と思ってもどこからかこぼれ種が発芽して育ってくれますよ。
また、葉色は寒さに当たるほど濃くなるのが特徴的です。
這うように広がるミントの仲間です。歩くたびに細かい葉からミントの香りを楽しめます。
5月~8月の夏の間、青紫色をした穂状の花が立ち上がるように咲きます。花の少ない夏に次々と花を咲かせてくれるので、夏にも花のグランドカバーを楽しめます。
またペニーロイヤルミントの香りはアリやノミ、カメムシの防虫効果があるともいわれています。
地下茎でどんどん増えて広がり、成長スピードは早めです。踏み付けに強いですが、踏まれていない場所は草丈が30cmほどになることもあります。通路に植えれば草丈が立ち上がることなく、グランドカバーとして楽しめます。
日向でも日陰でも問題なくよく育ちます。暑さには強いですが寒さには弱く、雪の多い地域では冬越しが難しいでしょう。霜に当たると冬は地上部が枯れますが、暖かい地域なら春にまた芽吹き出します。
小さな3号ポットで買った苗がどんどん広がってく姿は逞しくも可愛らしく、成長過程も楽しませてくれるグランドカバー。
ここでは紹介しきれませんでしたが、ほかにもタイム、ベロニカオックスフォード、シバザクラ、ヒメツルソバ、ローマンカモミールなど花の咲くグランドカバーがまだいくつかあります。ぜひ好みの品種を探してみてくださいね。
余暇プランナー
田舎暮らしの30代フリーライター。イングリッシュガーデンやオージーガーデンが好きな2児の母です。花屋と園芸店で勤務経験があり、今はガーデンデザインの勉強中。最近ついにマイガーデンに着手し、ゆる〜くかつ素敵なお庭を作るべく、日々試行錯誤しています。かっこよくて魅力的なネイティブプランツや、のびのび育つのに繊細なフォルムのハーブや花々が好き。リアルな庭作りの情報をお届けしたいと思います。
【ガーデニング】庭を明るくしたい人必見!花が咲くグランドカバー5選