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「近年、がんや糖尿病をはじめとする生活習慣病および、アレルギー疾患や間質性肺炎などの難病が増えており、同時に過剰投薬の弊害など従来的な対処療法の限界が見えてきたこともあって、予防医学を基礎とした代替療法を取り入れる医療機関が日本でも数多く見られるようになりました。」と説明。
P&Aでは代替医療に関する臨床データなどを情報収集し、医学的・学術的な立証に努め、分析していると述べました。
続いて医療法人社団一友会“ナチュラルクリニック代々木”代替医療カウンセラーの鈴木奈津子氏が登壇し、糖鎖について説明。
その後「細胞同士で糖鎖を使った意思疎通が行われており、ナチュラルキラー細胞がB細胞と情報交換を行って、“これは破壊すべきではない”といったようことを伝えていたりします。」
と、過去に確認された情報を紹介し、糖鎖が細胞間のコミュニケーションに大きな役割を果たしていることを紹介。
そしてこの糖鎖が少なくなることで、細胞間でコミュニケーションがうまく取れなくなり、様々な病気や体のトラブルを引き起こす可能性も言及しました。
また、糖鎖は8種類の単糖から構成されており、全8種類が揃っていないと効果がないことも説明しています。
発表会後半では、8種類の単糖をリポソーム化糖混合物の「間質性肺炎への効果性」について国立大学教授の宇都義浩氏がオンライン出演し説明しました。
「間質性肺炎は、肺胞の周りにある間質が厚く硬く膨らんでしまい、十分な酸素が取り込めなくなり酸素不足に陥ってしまうというもので、この状態を引き起こします。」
と、間質性肺炎のメカニズムや症状について説明。
この間質性肺炎を引き起こす原因の1つにマクロファージと呼ばれる白血球の一種が関わっていると話します。
「マクロファージにはM1とM2の2種類があり、M1マクロファージは炎症性のサイトカイン(免疫細胞から出されるたんぱく質)を出し、免疫細胞を集積するほか、体内の異物や侵入してきたウイルスなどを攻撃します。一方でM2マクロファージは炎症を鎮める物資を放出し、細胞を修復する効果があります。ところが、間質性肺炎はこのM2マクロファージが過剰産生され、過剰に誘導されることでコラーゲンやたんぱく質が生み出され、それが沈着することで肺の組織が繊維化する、つまり間質性肺炎の悪化の原因となっているのです。」
と、間質性肺炎のメカニズムについて言及し、これに糖鎖を構成するリポソーム化糖混合物が効果的であることと、マウス実験の結果が出たことを明らかにしました。
今回の研究については、宇都氏は現在論文を執筆中であり、その他幾つかのデータが確認でき次第発表するとのこと。
宇都氏は、
「がんや糖尿病については、メカニズム的に免疫的な認識や投与に関係するところも含め、糖鎖は非常に重要な物質となってきます。今回の研究が進めば、間質性肺炎やがん・糖尿病だけでなく、認知症やその他の難治性炎症などにも有効的なアプローチとなるのではないかと僕は考えているので、今後の研究で明らかにしていきたいと思っています。」
と、現在も苦しむ方が多い難病・疾患などに対しても効果が見込める可能性があると話し、希望を持って研究されていることを明かしました。
リポソーム化糖混合物はサプリのような形式で摂取することも可能で、オンラインでの購入もできるそう。
現在も研究が続けられている糖鎖が、間質性肺炎に有効であると証明されれば、多くの方の希望となれる可能性もあります。
人での臨床試験はまだ行っていない段階とのことですが、ぜひこの研究を進めて病に苦しむ方を救う手立てになって欲しいと切に願います。