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「便秘はお腹の調子が悪いくらいの認識だと思いますが、身体的・精神的な生活の質(QOL、クオリティオブライフ)を落としてしまうことが分かっており、心血管疾患や心筋梗塞などの病気発症のリスクが高まることも明らかとなっています。」
と解説。
これまで便秘対策として食物繊維は“ただ量を取ればよい”という認識だったものの、質を意識しようという点が現在注目されていて、腸内の善玉菌のエサになる“発酵性食物繊維”が重要と話しました。
また、簡単にできる便秘改善方法として、お腹を押して腸をマッサージしたり、体をひねることで詰まった便やガスの移動を促す運動もおすすめされていました。
続いて、上述した発酵性食物繊維の有用性や詳細などを、大妻女子大学教授の青江誠一郎先生が登壇し解説しました。
青江先生は、
「食物繊維はたくさん摂っていれば大丈夫というわけではなく、その質を見直すことが大切です。発酵性食物繊維とは腸の中で発酵する食物繊維。さらに発酵産物の中には短鎖脂肪酸があり、これが私たちの体に有益な作用をもたらしてくれるのです。」
と解説し、食品の中では小麦ブランシリアルに発酵性食物繊維が多く含まれていると話しました。
その後に登壇した京都府立医科大学 大学院教授の内藤裕二先生は「アスリートのパフォーマンスと腸内環境の関係性」という内容で講義を行い、
「例えばただ単にタンパク質、お肉を食べれば筋肉がつくという認識は間違いで、どのように体内で分解され筋肉へと変わるのかを知ることが大切となってくるんです。」
とコメント。
腸の働きが運動のパフォーマンスにも直結することや、腸内環境を整えることでアミノ酸を摂取しても筋肉が作られにくい「同化反応抵抗性」をリセットすることができるのではないか、という仮説を立てて研究をしていることを報告しました。
ある研究では、高たんぱく食を摂取していても食物繊維欠乏により骨格筋が萎縮して握力が低下するが、これらの症状は高発酵性食物繊維の摂取により回復することが分かっているそうです。
また、同イベントでは元女子バレーボール選手で、アテネオリンピックで日本代表も務めた大山加奈さんがビデオ出演。
自身も便秘に悩まされ、パフォーマンスが100%中30%程度しか出ていないと感じる程落ちたこともあったと話したほか、便秘と運動のパフォーマンスの関係をコメントしつつ、自身の腸活についての体験談を語ってくれました。
イベント後半では、日本ケロッグの上西さんと木村さんが登壇し、発酵性食物繊維が全粒粉のものと比較して約4倍入っており、腸内環境の改善と便通の改善のW効果が報告されている同社の製品「オールブラン」についての紹介を行いました。
オールブランの便通改善効果のデータとして、同製品40gを食べる前後での排便回数・排便量を比較すると、それぞれ1.4倍・1.9倍になっているというデータも出ていると説明。
そのオールブランを日常的に摂りやすくする「ちょい足し」メニューを紹介しました。
いつものシリアルに混ぜるもののほか、サンドイッチ・スープに入れたり冷ややっこの上にかけるという、調理もほぼなく誰でも手軽に実践できる食べ方を提案。
会場で実際に試食させて頂いたのですが、全て美味しく食べられて驚きました。特に冷ややっこは合わないと思っていたもののとても美味しく、ぜひ試して欲しいレシピとなっています。
普段から便秘に悩んでいたり、腸活を行っている方はぜひ本レシピを参考にしてみてはいかがでしょうか。