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古くは705年に牛馬市場が開市されていた津山地域。
そこから肉食禁止令が出されてから1000年以上経った江戸時代に、上述した養生食い文化によって、肉を食べるということが少しずつ広まっていったと話します。
辰さんは「津山にはたくさんの美味しい牛肉料理がある」と話され、全国でも有名なグルメをはじめ、津山でしか食べられていないご当地グルメについても紹介してくれました。
津山地域で最も有名な肉グルメとして紹介したのが、津山ホルモンうどん。
2011年のB級グルメの王者を決める「B-1グランプリ」でシルバーグランプリを獲得したことで知名度が上がり、今では全国各地で食べられているホルモンうどんです。
味噌や醤油ベースのたれが食欲をそそり、濃い味が大好きな方にはたまりません。
牛の主にもも肉部分を細長く切り、塩を揉み込んで乾燥させた保存食。火で炙って食べられている、郷土の歴史ある一品です。
ジャーキーではなく生肉でもない食感は酒のつまみにぴったり。
塩味がついておりそのまま食べても美味しいですが、津山ではマヨネーズをつけたり七味を振って食べることが多いそうです。
煮こごりは一般的には魚(ウナギやフグなど)で作られるものを指しますが、津山地域では牛のすじ肉・アキレス・テールといった部位とネギを煮込んだものを固めた「牛肉の煮こごり」が一般的なのだとか。
温かいご飯との相性も抜群で、津山地域でしか食べられていないご当地グルメでもあります。
一般的には「ハツモト」と呼ばれる「牛の大動脈の一部」部位のホルモンを、津山では「ヨメナカセ」と呼びます。
由来は諸説あり「下処理が大変」「誰が調理しても美味い」「美味過ぎて嫁に食べさせない」「滋養強壮効果がある」ということで“嫁を泣かせる”ことから来ているそう。
一品料理として出されているヨメナカセは炭焼きや天ぷらなどのほか、バター炒め・湯引きなどでも食されています。
津山地域では冬の時期によく食べられている鍋だそうで、名前の由来は「牛の骨からそずり(削り)落とした肉を使っている」ことから。
ごぼうやニラ・豆腐・えのきなどの食材と一緒に醤油ベースの甘辛な鍋ダシでとろとろに煮込んでいます。
さらに締めには「焼きそばの麺」を入れて、たっぷり出た肉と野菜のダシで食べるのが津山のスタイルだそう。
これらの料理は、とっとり・おかやま新橋館2階にある「ビストロカフェももてなし家」にて、3月1日〜14日までの期間限定で「岡山県★津山の干し肉フェア」を開催し、そこでメニューとして提供されます。
津山の肉料理に興味がある方はぜひ足を運んでみてください。
特設サイト:https://www.torioka.com/hoshinikufair/
岡山県北部にある津山地域は肉食文化だけでなく、城下町の風情や歴史的遺産が多数存在する地域でもあり、江戸時代には「津山藩」の城下町として産業や経済・文化が発展してきた場所。
その津山地域の観光スポットについて、津山市役所 農林部 ビジネス農業推進室の宇野憲人さんが紹介してくれました。
津山城(鶴山公園)は本能寺の変で亡くなった森蘭丸の弟・森忠政が鶴山に築いた平山城。1871年の廃城令で取り壊されたものの、その後復元された「備中櫓」や「石垣」は、多くの観光客が訪れる名所となっています。
この津山城は「日本100名城」に、津山城がある鶴山公園は西日本を代表する桜の名所として「日本さくら名所100選」に選定。
また、津山城の東側にある城東地区は城下町として栄えた建物が現存し、「重要伝統的建造物群保存地区」に選ばれています。
城西地区も令和2年に「重要伝統的建造物群保存地区」に選定されたほか、「城西浪漫館」や「津山まなびの鉄道館」などが観光スポットとして有名。
県内で2ヶ所の保存地区に選定された地域があるのは、津山地区だけだそうで、観光にも最適な地域だと宇野さんは話されていました。
肉を食べることがまだ忌避されていた江戸時代から「養生食い」として根付き、今では「肉に聖地」とも呼ばれることがある津山地域。
岡山県は果物や魚介が美味しい地域ではありますが、実は肉もとっても美味しいところ。全国の和牛の素牛ともなっている牛を育てている津山地域の和牛ブランド「つやま和牛」なども展開しています。
ぜひ岡山県に行かれる方は、津山地域へ足を運んでみてはいかがでしょうか。
「岡山にはちょっと行けないよ・・・。」という都内近郊の方も、とっとり・おかやま新橋館2階にある「ビストロカフェももてなし家」で干し肉フェアを開催するので、お近くに立ち寄った際はぜひ一度ご賞味ください。
とっとり・おかやま新橋館:https://www.torioka.com/