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この3Dスキャナー内には、周囲に多数のカメラが搭載されており、スキャン開始から僅か数十秒でアバターが作成されます。
このように、本当に僅かな時間で非常に精巧なアバターが作られます。
このアバターは、会場内のモニターに映されたメタバース空間に再現された渋谷のスクランブル交差点に登場し、往来を歩いたり挨拶をし合ったりしていました。
本イベント後、3Dスキャナーで作成された来場者のアバター全員が、一斉にダンスを踊るという催しも披露されました。
自分そっくりのアバターがキレッキレのダンスを踊る様子は、非常に興味深いものがありました。
生活者インターフェース市場は、「メタバース」「アバター」「Spatial Web(異空間ウェブ)」といったものに象徴される「メタバース技術」でますます広がりを見せています。
博報堂の代表取締役社長を務める水島正幸さんは、時間や場所から解放され、好きな時代の好きなところに行くことが出来る時代が来ること。
そして性別や容姿からも解放され、どんなものにでもなることが出来る未来が訪れるとも話されました。
生活者がメタバースについてどう考えているのかについて、博報堂が行ったアンケート調査の結果も紹介しています。
現在のサービス利用者層は10%にも満たない割合ですが、既にメタバースサービスを認知している方々は、日本人の約3分の1が知っているという状況だそう。
メタバースが普及すれば、様々なものから解き放たれた生活者同士の交流はもちろん、新たな生活、そして新たな消費行動が生まれていくと語る水島社長。
「メタバースはこれまでになかった、巨大なインターフェース市場になると思います。」
と語り、生活者にとっても企業にとっても注目すべきものとなっていくことを予見させる内容となりました。
現実とバーチャルを繋げる役割を持ち、好奇心を解き放っていくことについての回では、株式会社博報堂DYホールディングス マーケティング・テクノロジー・センター 室長代理の木下陽介さんが登壇。
各分野の有識者として、株式会社小学館 ユニバーサルメディア事業局 チーフプロデューサー/XR事業推進室 室長を務める嶋野智紀さん、ティフォン株式会社CEO/CCOの深澤研さん、デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム株式会社 XR広告事業開発「arrova」プロジェクトリーダーの荒井浩介さんがゲストとして登壇。
それぞれ先進事例を出している方々で、その事例を紹介しつつ、メタバース空間でクリエイターが作るクリエイティブの可能性や、今後の展望などについてパネルディスカッションを行われました。
他にも、「フォトリアルアバターの可能性と未来」「フィジカルとデジタルの融合がもたらす新たなコミュニケーション体験」などの話題で様々な事例を交え、パネルディスカッションを実施。
この中で、アバターは自身の体の運動パラメータを計測して反映しているため、この運動データについてさらに研究することで、「スキルや技能のコピー&ペースト」が出来るようになる可能性があり、それが大きなマーケットとなるのでないか、という話が非常に興味深い話題でした。
すぐそこに迫る「メタバースでの生活が当たり前となる日常」の利点や課題などについて様々な情報を発信し、来場した方々にとっても非常に有意義な時間となりました。
自分に瓜二つのアバターを作るのに1分も掛からなかったり、メタバース内での広告販売が開始されるなど、グッと私たち生活者の身近になってきた「メタバースがある生活」。
もちろん課題はまだまだありますが、新たなコミュニケーションツールとしてだけでなく、「自分でない自分になれる場所」「時間や距離を超越して行きたい所に行く」「会うのが難しい距離の人と気軽にコミュニケーションが出来る」という大きなメリットも存在するもの。
今後のメタバースの話題や、博報堂をはじめとする先進企業の新たな取り組みについて、一度チェックされてみてはいかがでしょうか。
●博報堂 生活者インターフェース市場特設サイト:https://www.hakuhodo.co.jp/sifm/
調査概要:株式会社マクロミルによるインターネット調査