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油は、摂りすぎに注意する時代から、今では必要な油を賢くバランス良く摂ることが、「美しさ」と「健康」のために不可欠な時代となっています。
「油は、体を動かすエネルギーになるほか、私たちの体を作っている約37兆個あると言われる全ての細胞1つ1つを覆っている細胞膜を作る、非常に大切な材料です。
細胞膜にオメガ3の油が適度に含まれることが細胞膜自体の柔らかさに繋がり、体と心と脳の健康を大きく左右することがわかっています。
細胞膜が柔らかければ、栄養・老廃物の出し入れもしやすくなるため、ホルモンなどの物質も細胞から細胞へスムーズに受け渡しが出来るようになります。オメガ3は、細胞から身体を若々しく元気にする手助けをしてくれるのです」
と守口先生。
「オメガ3には血液をサラサラにする作用があります。オメガ3により赤血球の細胞膜が柔らかくなることで血液の流動性が高まり、全血管の約99%を占める毛細血管もしなやかになります。
全身の血液循環がスムーズになるため、高血圧・動脈硬化など生活習慣病予防にも繋がってきます。」
認知症予防や集中力・骨密度アップ、妊活や更年期障害の予防や改善、美容・冷えにも役立つほか、ドライアイ、気分の落ち込みなど、様々な効能があると報告も出ているオメガ3。
「オメガ3の油は、体内で合成できない必須脂肪酸のため、一生にわたり、普段の食事から摂る必要があります。
毎日コツコツ摂り続けることで、すべての細胞・臓器にオメガ3が行き渡るので、確実に手ごたえを感じるはずです。まずは1ヵ月程度を目安に肌のツヤを見てください。」
と守口先生は話してくれました。
食の欧米化、インスタント食などが増えている現代、オメガ3の油をどう摂ればよいのか。そのコツを管理栄養士の金丸絵里加さんに聞きました。
「現代人は揚げ物や加工品、炒め油などで、オメガ6を日常的に摂取しており、オメガ3が豊富な魚の摂取量が減ったことから、オメガ6の摂取比率が多い状況だと考えられます。
オメガ3とオメガ6の理想的なバランスは1:2~4で、心身の不調は、理想的な油の摂取バランスが崩れたことによって起きている可能性があります。オメガ3は健康維持には欠かせない油といえるでしょう。」
普段魚を食べる機会が減ってしまっている現代人にとって、アマニ油、えごま油は手軽にオメガ3を補える優秀な食材。
「オメガ3はたんぱく質と一緒に摂取することで胆汁が分泌され、より効率的に吸収されるため、“肉を食べる日は、スプーン1杯のオメガ3の油(アマニ油・えごま油)を摂る”ことを心掛けることも、油の摂取バランスを保つ秘訣と言えそうです。
オメガ3の油は酸化しやすいため、開封後は冷蔵庫保存と記載されている商品もありますが、最近では常温保存できる容器に入ったものも出てきています。いずれも暗所で保存し、1ヵ月程度を目安に使い切るようにし、加熱調理は避けましょう。
また、オメガ3は発泡スチロールを溶かす可能性があります。「納豆」の容器に直接アマニ油・えごま油を加えて食べることはしないよう気を付けてください。」
ちょっとしたアレンジで簡単にオメガ3をしっかり摂取出来る優れものレシピですので、ぜひ試してみてください。
【管理栄養士 金丸絵里加さん 監修レシピ】
●タコわかめキムチやっこ
(期待出来る効果効能:便秘・肥満・糖尿病・ダイエット)
【材料(2人分)】
ゆでたこ 足1本(80g)
塩蔵わかめ 40g
白菜キムチ 60g
木綿豆腐 1丁(300g)
白だし醤油 小さじ1
アマニ油orえごま油 小さじ2
作り方
1:豆腐は水気をきってさっと洗い、器に盛る。
2:タコはそぎ切り、キムチは粗く刻み、ワカメは戻して食べやすい大きさに切る。
3:「2」と白だし醤油を加えてなじむように混ぜ、「1」の豆腐の上にのせて、アマニ油orえごま油をかける。
【管理栄養士 金丸絵里加さん 監修レシピ2】
●サーモンのねぎ酢ダレ
(期待出来る効果効能:慢性疲労・美肌・筋肉づくり)
【材料(2人分)】
サーモン(刺身) 200g
<A>
長ねぎ(みじん切り) 1/3本分
※あれば九条ネギ等の青い部分も使うと彩りがきれいに
アマニ油orえごま油 小さじ2
おろししょうが・白いりごま 各小さじ1
しょうゆ・酢 各小さじ2
※簡単にしたい場合は、ポン酢しょうゆ大さじ2を混ぜてもOK
塩 小さじ1/3
みりん 小さじ1/2
作り方
1:サーモンは食べやすい大きさにそぎきりにする。
2:<A>のねぎ塩だれの材料をよく混ぜなじませる。
3:器に「1」を並べのせ、「2」のたれをかける。
アマニ油やえごま油を、毎日小さじ1杯摂る習慣をつけることで、細胞レベルから、さまざまな心身の不調を改善してくれるそう。そのまま飲み物や料理にかけるだけでよいので、オメガ3の摂取をぜひ続けてみてください。