日本では古く縄文時代から食べられるようになったとされるゴマは、お料理やスイーツなど、普段から私たちにとっておなじみの食材ですよね。漢方薬として用いられるなど薬理作用も認められているほか、アーユルヴェーダでは古くからセサミオイルが健康法に欠かせない役割を果たしてきました。今回は、これから秋を迎える季節にぴったりの栄養素を豊富に含むゴマのパワーに注目します。
秋こそ取り入れたい!ゴマの効果
乾燥が一層気になりはじめる秋ですが、ゴマに含まれる栄養素はまさにこれからの季節に最適なものばかり。実際にその効果を見ていきましょう。
①乾燥対策
脂質、タンパク質、炭水化物、ミネラルなど人間に必要な栄養素が詰まったゴマ。その約半分を占める脂質は、リノール酸やオレイン酸など血中のコレステロールを減らす不飽和脂肪酸で、体にとって良質な油です。
食べることで内側からの乾燥を防ぐとともに、アーユルヴェーダのようにセサミオイルを肌に塗ってマッサージすることで高い保湿効果を得ることもできます。
②アンチエイジング効果
細胞が参加するのを防ぐセサミンやポリフェノール、しわやシミなどのトラブルを防ぐビタミンEが豊富に含まれるため、継続的に摂取することでアンチエイジングの効果も。紫外線による夏の肌ダメージを回復したいこの時期に最適です。
③便秘解消
不飽和脂肪酸や食物繊維が豊富に含まれるため、特に乾燥性の便秘に効果的。腸の中を潤し、便の動きをスムーズにすることで便秘解消に繋がります。
④メンタルへの効果
ゴマは抗ストレス作用のあるアルギニンやカルシウム、“幸せホルモン”と呼ばれるセロトニンを増やすのに必要なトリプトファンなどを含むため、ストレスや不眠などの改善効果も期待できます。秋は気分が落ち込みやすくなる“秋うつ”の症状を訴える人も多くなることから、積極的に取り入れたいですね。
目的別・ごまの選び方&おすすめの使い方
一口にごまと言っても種類はさまざま。目的に沿ったごまの選び方のポイントをみていきます。
①アンチエイジングには「黒ゴマ」
黒ゴマは白ゴマに比べて皮が黒く分厚いため、ポリフェノールやアントシアニンなどの栄養素を豊富に含みます。このため体の酸化・老化を抑制する抗酸化作用が高く、エイジングケアに最適。鉄分も豊富なため貧血防止などにも役立ちます。
ー黒ゴマのおすすめの使い方ー
白ゴマに比べて香りや風味が強いため、その特性を活かした料理に用いるのがおすすめ。
→少し癖のある野菜との和え物、唐揚げ粉に加える、バニラアイスに混ぜるなど
②肌の保湿・乾燥対策には「白ゴマ」
中医学によると、乾燥の影響を最も受けやすいといわれる肺を潤す食材の特徴は「白色」で、乾燥対策には白ゴマを含めた白い色の食材を選ぶとよいとされています。黒ゴマと比較しても白ゴマは油分を豊富に含むことから、体の中から乾燥を防ぐとともに、潤いのあるなめらかな肌を目指すならば、白ゴマを選んでみましょう。
ー白ゴマのおすすめの使い方ー
黒ゴマに比べてわずかに甘味があり、穏やかな風味の白ゴマ。どんな料理とも相性抜群で使いやすいのが魅力です。
→ごはんやおにぎりにふりかける、お味噌汁に加える、牛乳やスムージーに加えるなど
※ゴマを食べる際のポイント
そのまま食べると皮が硬く消化吸収されにくいとされているため、擦った状態で食べるのがベスト。すりゴマを選んで購入するか、食べる前にすり鉢などで擦ってから食べるようにして栄養吸収率アップを目指しましょう。
また、1日に摂りたい目安量は10g~20g。大体スプーン1杯でOKですが、日々続けることが大切なポイントです。
改めてゴマの持つパワーをご紹介してきました。さまざまな栄養素を豊富に含むゴマはまさに身近なスーパーフード!これからの季節も毎日食卓にゴマパワーを取り入れて、美と健康を手に入れましょう。
情報提供元: Tonoel