夜明けが早くなる夏。その反面、いくら早く起きようと思ってもなかなかベッドから抜けられない…ということも多いですよね。そんな時は、眠る前の習慣を一工夫してみませんか?実は、朝の目覚めは睡眠の質によって左右されていて、その質を上げるためには前日の夜の過ごし方がカギを握るというのです。今回は、睡眠の質を上げて翌朝快適に目覚めるために押さえておきたい“早起きのための夜習慣”をご紹介します。


早起きのためになぜ夜の習慣が大切?

私たちの体は、眠っている時は副交感神経が優位に、起きている状態では交感神経が活発に働いています。この自律神経のスイッチをスムーズに切り替えられないと、睡眠の質が低下し、きちんと睡眠時間を確保しているつもりでも「目覚めが悪い」「まだ眠い」という状況に陥ってしまいます。
このため副交感神経を優位に立たせるとともに、眠りを安定させるホルモン・メラトニンの分泌を促すような夜の過ごし方を意識することが大切です。

良い目覚めのための夜習慣

では実際に、快適な目覚めを促すためにはどんな夜の過ごし方を心がけたらよいのでしょうか。ポイントをみていきましょう。

1.就寝2時間前には食べるのをストップ

睡眠中は副交感神経の働きによって胃腸の働きが鈍くなりやすく、消化がなかなか進みません。未消化の食べ物が胃の中に残ったままの状態は体への負担となり、寝つきが悪くなったり、翌朝体が重いと感じたりする原因にもなります。このためベッドに入る2時間前までにはできるだけ食事を終えるように心がけましょう。

2.体温を一旦上昇させる

就寝の2~3時間前にストレッチやヨガなど軽めの運動や入浴をすることによって体を温めることもポイントの一つ。一度上がった体温がゆっくりと下がっていく過程で副交感神経の働きが優位になり、眠気に繋がります。
目安は脈拍が100前後まで上昇する程度。体温を上げ過ぎてしまうと逆効果になってしまうため、寝る直前の入浴(特に熱いお湯)や激しい運動は避けるようにしましょう。

3.スマ-トフォンのチェックは朝の習慣に

良い睡眠に不可欠なホルモン・メラトニンの働きを活発にするためには、就寝3時間ほど前から室内を少し暗くすることがカギとなります。同時に、脳を覚醒させるブルーライトを発するPCやスマートフォンなどの電子機器の操作も、この時間帯は意識的に避けるようにしましょう。
逆にそれらの電子機器を朝に使用すると、脳が覚醒し目覚めを促進させる効果が確認されているため、夜から朝へと習慣を変化させてみましょう。

4.目を閉じて気持ちを穏やかに

寝る前の「心の持ち方」も大切。ネガティブなことばかり考えていると、嫌な夢を見たり脳がストレスを感じて眠りの質が低下したりします。たとえ嫌な出来事があった日も、眠る前は意識的に楽しいことを思い浮かべるなどプラス思考でいると、朝の気分も自然と晴れやかになりやすくなります。

眠りの前の簡単ストレッチ&ツボ押し

良い眠りのためには自律神経の働きを整えることが大切になってきますが、副交感神経の働きを優位にする簡単ストレッチ法とツボ押しをご紹介します。

1.肩甲骨ストレッチで深い呼吸に

肩甲骨を寄せ合うことで血流を促進し、呼吸を深めるためのストレッチ。やり方は、背中で手を合掌する形に組み、息を吐きながら両手を背中の上方へ持ち上げるようにキープします。ポーズがつらい場合は、手を背中に回した状態で両肘を押さえるようにしましょう。背中や肩周りがじんわりと温まる感覚があればOKです。

2.眠気を誘うツボ:安眠(あんみん)

耳の後ろの骨の1~1.5cmほど下にあるツボ。自律神経に作用するため、緊張をほぐし、その名の通り安眠に導く効果があります。フーっと息を吐きながら、親指で下から上に優しく指圧してみましょう。
なかなか朝起きられない、起きるのがつらいという時は、一度夜の習慣を見直してみませんか?夜の過ごし方を少し変化させることで、睡眠の質を上げ、翌朝の快適な目覚めを手に入れましょう。

情報提供元: Tonoel
記事名:「 良い目覚めのカギは夜の過ごし方!早起きのための夜習慣