パソコンやスマホ、テレビなど、便利な反面「目」を酷使するものに囲まれている私たち。一日が終わる頃にはなんだか視界がぼんやりし、目元が重いなんて症状を感じている方も多いはず。目の疲れは視力低下だけでなく、首や肩コリの原因になり、不調をそのままにしておくと不眠やさまざまな病気ににつながる恐れも。今回は、目の疲れを回復するのに効果的な食材と、夜のスキンケアと一緒に行いたい目元の簡単セルフケア法をご紹介します。


“ブルーライト”がもたらす影響

PCやスマホ、タブレットなどを一日中使い続け、なんとなく目の疲れを感じているのに、もうちょっとだけ…と寝る直前まで画面を見ていませんか?これらの画面から発せられているブルーライトは、ほんの少しでも目にとっては大きな負担になっています。

というのも“発光するもの”を見ている時、目はまぶしさに対応するために周辺筋肉を収縮させ続け、緊張状態になっています。この時、その緊張は視神経から脳神経へ、そして自律神経に伝わり、心身を活発にする働きのある交感神経が活性化されてしまうのです。体は疲れているから寝たいのに、スマホ画面を見たらなんだか目が冴えてしまうのはこれが原因。
また、就寝時に交感神経が副交感神経より活発になることは、目の周辺筋肉の回復が滞り、慢性的な「眼精疲労」にもつながります。
眼精疲労は放っておくと血流が悪くなり、酸素の供給量の減少、軽いうつ、慢性的な頭痛や肩こりなど、さまざまな症状を引き起こすと言われています。ブルーライトを浴び続ける現代の私たちこそ、毎日の目元のケアが重要です。まずは、食事から疲れ目を回復させる栄養を補っていきましょう。

疲れ目に効果的な食材① にんじん

一年を通じて手に入るにんじんは、ビタミンAが多く含まれる野菜です。ビタミンAは、目の粘膜を保護して網膜を健康に保つ働きがあります。また、乾燥を防ぐ効果が期待できるのも嬉しいポイントです。
ビタミンは、油脂に溶ける脂溶性と、水に溶ける水溶性に分かれますが、ビタミンAは脂溶性。にんじんを炒めたり、加熱してからドレッシングと和えたりすることで、ビタミンAをより効率よく摂取することができます。

疲れ目に効果的な食材② 紫芋

紫芋は、その名のとおり鮮やかな紫色が目を引くさつま芋です。その色の秘密は、天然の色素成分であるアントシアニンが含まれているため。アントシアニンは、眼精疲労や視力の低下を予防する働きがあります。ブルーベリーが目の健康を保つといわれるのも、このアントシアニンを含んでいるからです。

八百屋やスーパーの青果売場に行ったら、紫色の野菜を探して見ましょう。近年は、出回る野菜の種類も増えて、紫にんじんや紫きゃべつ、紫色のカリフラワーなど、アントシアニンを含む野菜がいろいろ登場しています。
アントシアニンは紫色の皮の部分に含まれているため、皮ごといただくことで、眼精疲労の予防につながります。

疲れ目に効果的な食材③ほうれん草

目の網膜に含まれるルテインは、黄色の天然色素です。ルテインは、紫外線やブルーライトを吸収し、活性酸素を除去する抗酸化作用があります。目の健康を保つのに役立つルテインですが、体の中で生成することはできず、食べ物から摂取するほかありません。
そんなルテインを含んでいるのが、ほうれん草をはじめ、ケールや小松菜、かぼちゃなどの緑黄色野菜なのです。ルテインは脂溶性のため、たとえばほうれん草であれば、炒め物のほか、胡麻和えにして油脂分と一緒に食べると効率よく摂取できます。

一日の終わりに目元のコットンパックでセルフケア 

インドの伝承医学アーユルヴェーダでは、ブルーライトが引き起こすさまざまな症状は“目の熱さ”からくるものであると考えます。目の熱=ピッタ(※)が過剰な状態なので、熱を冷ます鎮静ケアで目のクールダウンをしていきましょう。

※インドの伝承医学、アーユルヴェーダにおける3つの生命エネルギーの1つ。ピッタは、火や熱などの性質を持つエネルギーと言われています

ーローズウォーターを使ったコットンパック法ー


1) ローズウォーターでコットンを十分に湿らせ、まぶたの上にのせます。だいたい5分〜10分くらいを目安にリラックスしましょう。

ローズ自身にクールダウンしてくれる“冷”の性質があり、その甘い香りにもピッタを鎮静する作用があります。ローズウォーターは市販のものでOKですが、できるだけオーガニックのものを使用し、ゆっくり深呼吸して、香りも堪能してみて。
いかがでしたか?現代人の多くが酷使している目元の疲れは、視力低下だけでなくあらゆる体の不調につながるからこそ毎日のケアが必須。食事や手軽なセルフケアから、視界クリアな毎日をキープしていきましょう!

情報提供元: Tonoel
記事名:「 疲れ目に効果的な食材&簡単セルフケア法