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春の暖かい風に心も体も浮き立つ季節。そんな春風を思わせるような、爽やかで心地よい味わいの日本酒を堪能したい。それなら千曲錦酒造『YOSHIDAYA JISUKE THE BLACK SERIES 磨49%』はいかがだろうか。爽やかな果実のような味わいと、スッキリとした喉ごしが絶妙なバランスを保つ純米大吟醸酒。ラインナップの「末っ子」的存在の1本は、気軽に食事に合わせて楽しめるカジュアルさが魅力だった。
浅間山系や八ヶ岳連峰から流れ出る伏流水を集めて流れる千曲川。そんな大自然に囲まれた信州・佐久の地で清酒・本格焼酎の製造、販売を営む千曲錦酒造(長野県)は、「千曲錦」「吉田屋治助」「帰山」という清酒の3大ラインナップを誇る。
そんな千曲錦酒造が、代々杜氏に受け継いできた酒造りのノウハウを注ぎ込んだ高級純米大吟醸の『YOSHIDAYA JISUKE THE BLACK SERIES』を送り出してきた。今回は、精米歩合の違いによる3商品(29%、39%、49%)の中で「末っ子」的な存在の『YOSHIDAYA JISUKE THE BLACK SERIES 磨49%』(720ml・希望小売価格 税込4,180円・発売中)をご紹介しよう。
『YOSHIDAYA JISUKE THE BLACK SERIES 磨49%』が作られる酒蔵には、仕込みに使われる井戸がある。浅井戸(13m)2つと深井戸(60m)2つの計4つだ。同社では、この4つの井戸を、鉄分の少ない適度にミネラルを含んだ水を得るため、適宜使い分けを行っている。この細かい水の使い分けが、繊細で奥深い味わいを実現しているのだ。まさに自然の恵み「佐久の名水」が、同シリーズをフラッグシップとして立脚させているのだろう。
この『YOSHIDAYA JISUKE THE BLACK SERIES』は、黒を貴重としたボトル、ラベル、パッケージのデザインで統一されている。日本酒らしからぬクールな高いデザイン性が、高級なブランデーやワインを思わせる。もちろん、見た目の高級さに違わぬゴージャスな中身の純米大吟醸であることは言うまでもない。
シリーズの中で、もっとも手に取りやすいリーズナブルさの『YOSHIDAYA JISUKE THE BLACK SERIES 磨49%』は、軽快でありながら、まるでりんごのような瑞々しさを感じられる爽やかな果実味が魅力。まさにアペリティフとして飲みたい日本酒の典型といったところ。それでは、実際に前菜に合わせて飲んでみたいと思う。
これからが旬のたけのこを下茹でし、白だしとペッパー、オリーブオイルで味付けした和洋折衷の前菜「たけのこのカルパッチョ」と『YOSHIDAYA JISUKE THE BLACK SERIES 磨49%』を合わせてみることに。
前菜が非常にあっさりとして、オリーブオイルが洋風のアクセントとなっている。また、旬のたけのこがシャキシャキとした食感。そんな軽めの前菜に、『YOSHIDAYA JISUKE THE BLACK SERIES 磨49%』のりんごのような果実味がマッチして、スッキリとした味わいで楽しめる。
非常に喉ごしがスッキリで、上質なミネラルウォーターを飲んでいるような感覚。いくらでも飲めてしまうのが逆に怖くもある。決して物足りないというわけではない。むしろ飲んだ後の満足感が非常に高いのだ。
『YOSHIDAYA JISUKE THE BLACK SERIES 磨49%』は、風味が爽やかな果実味を持ちながら、しっかりと喉ごしも楽しめる軽快な純米吟醸酒。こってりとした肉料理というよりは、さっぱりとした野菜や魚介類の前菜にアペリティフとして合わせるのが向いているような印象。そして、水のような飲み心地は、改めて日本酒にとって「水」こそが重要なのだと実感させられた。
シリーズでもっともリーズナブルで、気のおけない仲間と一緒に手軽に日本酒を楽しむパーティーなどにおすすめの1本だ。なお『YOSHIDAYA JISUKE THE BLACK SERIES 磨49%』の購入は、千曲錦酒造の公式オンラインショップで。