日本で最も権威あるデザイン賞のひとつとして知られる「グッドデザイン賞(Good Design Award)」。
1957年、当時の通商産業省(現在は経済産業省)が創設した「グッドデザイン商品選定制度」こと「Gマーク制度」を発端に、優れたデザインを通じて社会や生活の質を向上させることを目的としています。

総合的なデザイン評価と推奨を行う機関として日本で唯一の存在ですが、親日国として知られる台湾にも「台湾産業界におけるオスカー」と名高い「台湾エクセレンス賞」が存在していることをご存知でしょうか。
今回は、そんな2つの賞がタッグを組み、受賞に輝いた珠玉の逸品が並ぶイベント「2024 TAIWAN EXCELLENCE in TOKYO ft.GOOD DESIGN AWARD」イベントの様子をご紹介します。

台湾と日本が初の大型デザイン交流イベントを実施!会場は大盛り上がり

台湾経済部(経済省)が主催し、「研究開発」「デザイン」「品質」「マーケティング」の4分野から審査が行われる「台湾エクセレンス賞」。台湾ブランドの革新的な価値や優秀性を評価し、賞の授与が行われています。

今回のイベントは、台湾エクセレンス賞にとってコロナ禍を経て初めての消費者を対象とした大型イベント。
更に、日本のグッドデザイン賞と初めての連携協力を行っているという貴重なイベントでもあり、会場は熱気に溢れていました。

初日となるこの日は、華やかな開幕セレモニーへ多くのゲストが登壇し「MOU調印式」が行われました。
「台湾貿易センター(TAITRA)」と「公益財団法人日本デザイン振興会(JDP)」が、今後も共に交流を深め、デザイン産業の連携支援や共同研究を行い、相互にビジネスの促進を目指す約束となります。

台湾貿易センターのCEO・王熙蒙(オウ・シモン)氏は、日本と台湾の関係にある多くのカテゴリーにおいて「デザイン」で交流するのは初めてであること、台湾エクセレンスとグッドデザイン賞がコラボレーションするのは初であることについて言及し「共に美しい未来を創造することを目標にしています」と語りました。

さらに、台北駐日経済文化代表の李逸洋(リー・イツヨウ)大使も「両国のデザイン文化の友好を示し、市場交流を深めることで台湾のデザインをより多くの人に知っていただける。今後も両国が協力して、トレンドをリードする作品を生み出すことを期待しています」と、日本と台湾のデザイン分野における今後の展望についてスピーチしました。

そして、グッドデザイン賞を主催する日本デザイン振興会の深野浩行理事長は「今年度の受賞作が一堂に並び、鑑賞できる素晴らしい機会。多くの台湾エクセレンス受賞作品がグッドデザイン賞も同時に受賞しているのは両国の繋がりが深い証」と語り、「台湾のデザイン分野には大変勢いがある。デザインとは良い未来をもたらすもの」と、イベントに並ぶ製品群への期待をにじませました。

アンバサダーのディーン・フジオカさん登場で、会場の熱気は最高潮に!

続いて、ミュージシャン・俳優として大人気のディーン・フジオカさんがイベントアンバサダーとして登場。
イベント会場のアトリウムは上階からも見下ろせる場所ということもあり、ディーンさんのファンが大集結している光景に「2階までファンの方でいっぱい」と笑顔を見せました。

「台湾の人も多くいらっしゃいますね」と、日本と台湾の言葉をそれぞれ流暢に使い分け「両国の更なる交流を深めたいと思いながら、今ステージに立っています」とトークを繰り広げるディーンさんの姿に、会場からは感嘆の声が。

そんなディーンさんの元に、早速プレゼントとして鴻辰通訊(ible Technology)の「エアビーダ E1」が登場。世界初となる、Bluetoothノイズキャンセリングイヤホンを搭載したウェアラブルマイナスイオン空気清浄機です。

装着したディーンさんが「イヤホンなのに、なぜか空気がおいしく感じる…」と癒された表情を見せると、会場の空気もほっこり。「おいしい空気をたくさん吸って、いい歌を歌えるように頑張ります」と、終始和やかなムードでトークが進んでいくのは、ディーンさんの魅力の成せる技といえます。

長らく台湾に住んでいた経験を持つディーンさんは、貴重な当時の写真と共に「台湾では新しいものを色々試して、カジュアルな日々を送っていました」と回想。
「現実世界で経済活動をする上で数字は気にしますが、それだけで新しい作品やイノベーティブなことが生まれるかというと、それは疑問です」と、自身の仕事とデザイン世界に通じる要素についても考察しました。

さらに「エンターテイメントの世界で実演したり作品を作る中で、感動を生み出してそれを届けるのが生業。数字だけでは生まれない人を動かす力があると信じて、奇跡を信じて動いています」と、ディーンさんのクリエイティビティについての熱い想いが感じられる一幕も。

そんな中、ディーンさんの前には台湾エクセレンス賞を受賞した製品が次々と登場。軽さが高く評価されている、台湾スポーツブランド「MERIDA」のオールラウンドロードバイク「SCULTURA TEAM」を眺め「箸より重いものは持てませんが…」と笑いを取りつつ持ち上げ、6.9kgという軽量ぶりを体感しました。

独自のファンとモーターでコンパクトボディと省エネを実現した、エイサーピュア社のエアサーキュレーター「AF533-20W」は、なんとこのサイズ感で最大送風距離25メートルという驚異の一品。左右だけでなく上下にも動く高機能で、ディーンさんも「後ろまで風が届いていますね。シンプルで良いですね」と感心していました。

膜淨(mbranfiltra)の「親指型アウトドア用浄水器」は、親指ほどのサイズ感で99%のバイ菌をカットできるという優れもの。目の前で水が透明になっていくさまを目の当たりにしたディーンさんは「ジャングルの中でもいけますね」と、その性能を絶賛しました。

紹介が終わり、そのクリエイティビティに対し「ひとつひとつに夢やパッションが詰まっていて、今後の活動にエネルギーをいただきました」と語ったディーンさん。
「(未来には)どこでもドアみたいなものがあったらいいですね」と、希望を膨らませながら会場を後にしました。

台湾エクセレンス賞&グッドデザイン賞の両方を受賞した圧巻の製品を、実物展示と共に体験可能

会場には、それぞれの製品をじっくりと眺めることができるブースもズラリと登場。
O’rightの「No.ゼロトゥースペースト」は、創業者であり会長&CEOの葛望平(スティーヴン・コー)氏が色々な国を旅する中で生まれた製品です。

氏は「どの国でも、歯磨き粉には全て化学成分が入っていることに驚いたんです。今までの歯磨き粉の概念を覆すような、原料から製造まで完全に天然の歯磨き粉を作りたいと思いました」と、発想に至った経緯を回顧しました。

「(口をゆすいで)川に流しても問題がないもの。自分を守り、環境も守れるもの。co2排出も一切ありません。パッケージにも再生可能なアルミを採用しています。森の中にいるような気持ちになれるこの歯磨き粉を使う時に、健康や社会、環境のために何ができるかを考えて欲しいんです」と、その情熱を語りました。

友達光電(AUO)の「FindARTs リアルアートスクリーン」は、絵画のリアルな質感まで再現することができるアートディスプレイソリューション。
一定時間で絵画がスライドショーのように変化する、まるで魔法を見ているかのような一品です。

AOU Japanの石橋浩司代表は「ヘッドクォーターメンバーと協力して完成した製品。
ロビーやホテルに飾られるアートとしてはもちろん、贈答品にも向いています」と、その魅力を説明。今後は美術館などアート専門の場所への導入も目指しているといいます。

相当近くまで寄っても、モニターとわからないほどの質感再現には驚き。
購入時は、希望に合わせて内蔵する絵画の数と額装を選ぶことが可能となっています。
絵画は台湾やヨーロッパのクラシックな作品を中心に全て権利関係をクリアしており、現在は最大で500枚まで用意されているとのこと。アンティーク調の額も美しく、飾るだけで空間演出が整う一品です。

MODERNSOLID INDUSTRIAの人間工学液晶モニターアーム「Ares」は、ゲーミングモニターをコンセプトにデザインされたもの。モニターアームを20年以上開発しているMODERNSOLID INDUSTRIAの叡智が結集したといえる一品です。

驚きなのが、その稼働の軽量感です。日本代理店を務める株式会社ウィンテクノの梁川寛氏は「重いものでも軽く動かせるというのがポイント。独自の内蔵機構で、指一本でも簡単に動かすことができます」と、圧巻の使用感について紹介。画面は最大49インチまで対応可能というのも驚きです。

ベースを飾る、華やかなレインボーカラーのライトアップも魅力。
台湾ではゲーミングアクセサリーの開発も盛んだといい、ゲーミングモニターというコンセプトに合わせて色々な発色を楽しむことができます。価格も3〜5万円台になる予定とのことで、日本でも相当な人気が期待できる製品です。

珠玉のアイテムが一堂に会し、大盛り上がりとなった「2024 TAIWAN EXCELLENCE in TOKYO ft.GOOD DESIGN AWARD」。
また、KITTE 丸の内 3階 GOOD DESIGN STORE TOKYO by NOHARA(https://gds.tokyo/pages/marunouchi_store)では、10月11日(金)までの期間限定で「台湾エクセレンスポップアップストア」を開催しているので、受賞製品を実際に購入することが可能です。
日本と台湾のデザイン分野における奥深さを体験する機会へ、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。

「2024 TAIWAN EXCELLENCE in TOKYO ft.GOOD DESIGN AWARD」

■場所:KITTE 丸の内(東京都千代田区丸の内2丁目7−2)
■営業時間:11:00~20:00
■URL:https://www.taiwanexcellence.org/jp/2024intokyo/

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情報提供元: PiasoN(ピアソン)
記事名:「 【台湾エクセレンス2024】台湾×日本の「グッドデザイン」が大集合!