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まずは、今回のワークショップを企画したマーケティング会社「ワンソード」の仕事について紹介。普段どんなことをしている会社なのか、どんなふうに“魅力を伝える”という仕事に取り組んでいるのかを、子どもたちにもわかりやすく説明する時間が設けられました。
次に、自分の性格や得意なことをもとに「自分だけのキャッチコピー」を考えるパートへ。自分の魅力を短い言葉で表現するという、マーケティングにも通じる発想のワークです。「いつも笑顔のがんばり屋さん」「ひらめき名人」など、個性豊かなコピーが生まれました。
キャッチコピーができたら、今度は名刺に使うプロフィール写真を撮影。ポーズや表情も自由で、楽しみながら“自分らしさ”を形にしていきます。普段とは少し違う、ちょっと緊張した表情もあれば、自然体の笑顔もあり、それぞれの個性がにじむ瞬間でした。
ここで、いよいよ名刺の制作に取りかかります。自分の名前やキャッチコピー、写真を組み合わせて、テンプレートを使いながらデザイン。色使いや配置に工夫をこらしながら、ひとりひとりが思い思いの名刺を完成させていきました。
最後は修了式。出来上がった名刺を手に、みんなで成果を披露し合いながら、一日を締めくくりました。「自分を表現するって楽しい」「もっといろんな人に伝えてみたい」——そんな気持ちを胸に、子どもたちは名刺とともに新しい自信を持って帰路についたようです。
このワークショップには、子どもたちにとっての“学び”だけでなく、大人側にとっても新たな発見があったようです。運営に関わった大人たちは、子どもたちのまっすぐで素直な発想に触れ、あらためて「自分らしさとは何か」を考えるきっかけにもなったといいます。
「子どもが自分の言葉で語る姿に、大人のほうがドキッとさせられる」
そんな声もあったように、自分の魅力や想いをまっすぐに伝える姿は、大人が忘れかけていた表現力の本質を思い出させてくれます。
また、学校や家庭とは少し違った“第三の場所”で、自分の考えを安心して話せる環境があること。そのこと自体が、子どもたちにとって貴重な体験になっていたのではないかと感じられました。
教える側だったはずの大人たちが、気づけば子どもたちから学ぶ時間になっていた——そんな逆転のような気づきが、大人にとっても印象深いものになったようです。
“名刺”という少し大人っぽいアイテムを通して、自分のことを見つめ、言葉にし、形にする——そんなプロセスの中で、子どもたちは「自分を表現する」という一歩を踏み出していました。
このワークショップが印象的なのは、難しい理屈ではなく、「楽しみながら自分のことを伝える」プロセスそのものを大切にしている点です。かたちにとらわれず、自分の気持ちや個性に目を向ける時間を持つこと。それ自体が、子どもたちにとってかけがえのない体験になっていたことが伝わってきます。
これからの時代、どんな職業に就くとしても「自分をどう伝えるか」は大切な力として求められていくはず。そうした力の土台を、遊びと学びのちょうど真ん中で育む取り組みとして、今後の広がりにも期待したくなる内容でした。