- 週間ランキング
こちらが「ムクゲ」です。アオイ科フヨウ属、別名ハチス。枝が上方へ向かって直線的に伸びる樹形が特徴です。中国原産とされていますが、原産国不明という説もあるそうです。
汚れた空気に強く丈夫で、街路樹としてよく植えられているため、目にしたことがある!という方も多いのではないでしょうか。
8~9月には、同属のハイビスカスに似た、南国の雰囲気のある花が咲きます。白色や薄紅色の花びらに、中心は濃い紅色であることが多いそうですが、同じ樹木の中でも濃いピンクや薄い紫のようなものなど、見比べると少しずつ色が違っていることが分かります。
葉の形にも注目してみると、浅く3つに裂けた「分裂葉」と、裂けていない「不分裂葉」の2種類が混在していることが分かります。
花びらが白いものも見つけました。中心のピンク色が鮮やかできれいです。ハイビスカスに似た、パッと華やかな花には注目することが多かったのですが、特徴的な枝の形のせいか、樹木として意識したことが私にはあまりなかったと気付きました。
樹も花も名前を知って見比べてみることで、大きさや色や伸び方などにかなり違いがあることが分かり、いつもの道を豊かに感じることができます。8~9月に掛けて花が咲いているムクゲは、まだまだ街中で見ることができますのでぜひみなさんの身の周りでも探してみてくださいね。
【花が知りたい!】vol.3は「ムクゲ」でした。引き続き、不定期で街に咲く季節の花を紹介していきたいと思います!
参考にした文献
林 将之(監修).ネイチャー・プロ編集室(編著).葉っぱで見わけ五感で楽しむ樹木図鑑.初版.ナツメ社.2014
mizu
【花が知りたい!】前回はこちらから
vol.2:ヒガンバナの仲間「ナツズイセン(夏水仙)」