運動不足による身体の衰えに注意!『巣ごもり』骨活のすすめ



中山先生によると、おうち時間が増え運動量が減るとたった1~2週間でも筋肉や骨の衰えにつながることがあるとのこと。


「入院患者さんは1週間もベッドに寝たきりだと、とたんに足腰が弱ってしまいます。

それと同じように、家にこもりがちで運動量が減るとたった1〜2週間でも筋肉や骨の衰えにつながることがあります。

一般的に20〜44歳くらいまでがその人にとっての骨密度のピークであり、それまでにどれだけ骨貯金をできるかが、その先の骨の健康を左右すると言われています。

それまでせっかく骨貯金をしていたとしても、生活スタイルが変わることで一気に下がってしまい、それを元に戻すには何倍も時間がかかります。」と中山先生。


確かに、食材の買い出しなどでたまに外出する際などで体力の衰えを感じている方も多いのではないでしょうか。


いまのような時期だからこそ、自宅でも手軽にできる『巣ごもり』骨活に取り組んでみましょう!


おうち時間でできる!簡単な運動で『巣ごもり』骨活!



それでは、この状況下でもできる『巣ごもり』骨活とはどのようなものなのでしょうか。

今回は、気軽に骨活できる運動を2つご紹介します。


手軽に自宅の前でできる『なわとび』


自宅に庭などのスペースがある方におすすめなのはこちら。

「骨は重力の負荷がかかることと振動を与えてあげることで丈夫になっていくという性質を持っているので、骨の健康に一番いいのはジャンプすること。」と中山先生。


なわとびは運動量が多いので、体力に自信のある方におすすめです。


マンションでもOK!『かかと落とし』運動


「体力に自信のない人や高齢者でも家の中で簡単にできるのが、つま先立ちでかかとを上げた後に床にドスンと落とす『かかと落とし』と呼ばれる運動。

ドスンと振動を与えることで、骨の形成に関わるオステオカルシンというホルモン物質が効果的に分泌されます。オステオカルシンは神経細胞のネットワークをよくする働きもあるため、認知症予防にもよいということが解明されています」と中山先生。


では、実際に『かかと落とし』運動のやり方をご紹介します!


自宅で出来る『かかと落とし』運動のやり方



姿勢をよくして真上に伸び上がるようにつま先立ちになり、ドスンと一気にかかとを床に落とします。

膝を伸ばし、かかとから頭までが一直線になっていることが大切です。


1度に10回を朝昼晩の3セットで30回くらいを目標に行って下さい。

転倒の危険がない安全な場所で行いましょう。


※膝などに疾患がある方、すでに骨粗鬆症の診断を受けている方などは、運動を行う前に医師にご相談下さい。


骨を丈夫にする食事のポイント&簡単骨活レシピ


運動に加えて、骨活には食事も不可欠!

つづいては、骨を丈夫にする食事のポイント&簡単骨活レシピについてご紹介します。


カルシウムだけでは不十分!?骨活に必要な栄養素って?



骨を丈夫にする栄養素といえば、まず思い浮かぶのは『カルシウム』。

しかし中山先生によると、カルシウムだけでは十分でないとのこと。


「カルシウムは吸収率が悪い栄養素です。吸収率が一番良いと言われている乳製品でも含まれているカルシウム量の50%くらいしか吸収されず、小魚は30%程度とさらに少なくなります。

野菜の中では小松菜に多く含まれますが、食物繊維が含まれていることでカルシウムの吸収を邪魔してしまうため、20%くらいしか吸収されないと言われています。」


それでは、効率的にカルシウムを吸収するにはどうすれば良いのでしょうか?


効率的にカルシウムを吸収する栄養素は『クエン酸』と『ビタミンD』



せっかく食べた栄養素をより効率的に体内に吸収するためには、調理の際にひと工夫することがおすすめです。

カルシウムの吸収率をよくするために一緒に摂りたい栄養素として、中山先生は『クエン酸』や『ビタミンD』を挙げています。


「レモンやお酢に含まれるクエン酸はカルシウムのイオン化を促進して吸収しやすくする『キレート作用』を持っています。レモンは果物の中でもクエン酸含有量がトップクラス。

ですから、カルシウムを多く含む乳製品などと一緒にレモンを取りいれるといったひと工夫をすることで、より効果的に摂取できます。

ビタミンDもカルシウムの働きをサポートするので、ビタミンDを含むきのこ類などをさらに加えてもいいでしょう。

カルシウムとレモンを一緒に摂ると、カルシウムの吸収がよくなるばかりでなく、骨を壊す働きが抑えられるという研究結果もあります。」


<監修情報>

骨粗鬆症学会認定医 そしがや大蔵クリニック 院長

中山 久德(なかやま ひさのり)先生

国立山形大学医学部卒業後、東京大学医学部アレルギーリウマチ内科に入局。

2012年4月、世田谷区砧にて『そしがや大蔵クリニック』を開院。

リウマチ内科医として、関節リウマチ・膠原病・骨粗鬆症の診療に従事。

全身疾患の臨床経験を生かし身体の全般についても診察。

テレビ、雑誌などでも活躍。


おうち時間にぴったり!簡単『巣ごもり』骨活レシピ


それでは、『巣ごもり』骨活にぴったりな料理をご紹介します!

レモンやきのこを使った、手間なく簡単に作れる4つのレシピです。


牛乳ととろけるチーズで簡単!レモンクリームパスタ



【材料/1人分】


パスタ:100g

牛乳:200ml

きのこ:50g

とろけるチーズ:1枚

ベーコン:20g

レモン果汁:大さじ1と1/2

にんにく:一片

塩・こしょう:適量

バター:10g

パセリ:適量


【作り方】


(1)材料は計量する。きのこはほぐし、ベーコンは1cm程度の短冊切り、にんにくはみじん切りにする。パスタはゆでておく。

(2)熱したフライパンにバター、にんにく、ベーコン、きのこを入れ、きのこがしんなりするまで炒める。

(3)牛乳を2、3回に分けていれ、ふつふつとするまで火にかける。

(4)細かくしたチーズを加え溶けてきたら茹でたパスタを加えからめる。

(5)レモン果汁を加えひと混ぜし、塩・胡椒で味を調える。お皿に盛り付けパセリを振ったら出来上がり。


季節の野菜で楽しめる!じゃことチーズのカリカリサラダ



【材料/4人分】


サニーレタス:5~6枚

ミニトマト:8個

ちりめんじゃこ:20g

プロセスチーズ:4切

オリーブオイル:大さじ1

レモン果汁:大さじ2

しょうゆ:大さじ1

砂糖:適量

こしょう:適量


【作り方】


(1)サニーレタスは洗ってひと口大にちぎり、冷蔵庫で冷やす。ミニトマトは半分に切る。

(2)チーズは7~8mmの角切りにする。

(3)フライパンにオリーブオイル、ちりめんじゃこを入れ、弱火で3~4分炒める。

(4)器に(1)を盛り、(2)を散らし、(3)を油ごとじゅっと回しかける。

(5)レモン果汁、しょうゆ、砂糖、こしょうをかけ、全体をざっくりませながら食べる。


きのこと小松菜のソテーじゃこソースがけ



【材料/1人分】


エリンギ:1パック (100g)

しいたけ:4枚しめじ:1パック (100g)

[A]ちりめんじゃこ:大さじ6

[A]桜えび:大さじ8

[A]しょうゆ:大さじ1と1/2

[A]レモン果汁:大さじ3

[A]ごま油:大さじ3

小松菜:1束

ごま油:適量


【作り方】


(1)エリンギは半分に切ってから放射状に6等分に、しいたけは軸をとって、縦に繊維に沿って厚さ5mmにスライスする。しめじは小房に分ける。

(2)小松菜は水洗いし、長さ5cmに切る。

(3)フライパンを熱し、ごま油を入れて小松菜を炒める。ひと炒めしたら(1)を加えてさらに炒め、しんなりとしたら、塩、こしょう、レモン果汁(各分量外)をふり、皿に盛る。

(4)(3)のフライパンに [A] のごま油を入れ、ちりめんじゃこと桜えびをこんがり炒め、しょうゆとレモン果汁を加え、熱いうちに(3)をかける。


冷やした牛乳とレモンでおいしく作れる!レモンラッシー



【材料/1人分】

牛乳:150ml

レモン果汁:大さじ2

はちみつ:大さじ1


【作り方】

(1)グラスにすべての材料を入れ、よく混ぜ合わせる。お好みで氷を浮かべる。

※レシピにははちみつが含まれます。1歳未満の幼児には与えないでください。



ここまで様々な骨活方法ををご紹介しましたが、いかがでしたか?

中山先生いわく、最近の若い女性は、熱心なUVケアでカルシウムの吸収をサポートするビタミンDが不足していることやダイエット志向による食事の偏りで、もともとカルシウムなどの栄養素が不足気味です。

そこに、今回のことで拍車がかかってしまうことも考えられるとのこと。


外出自粛でおうち時間が増えた『巣ごもり』期間中の今だからこそ、普段よりも意識的に骨活に効果的な運動や食事を取り入れてみてください♪

情報提供元: myreco
記事名:「 【レシピあり】外出自粛で運動不足になってない!?おうち時間は簡単にできる運動&食事で骨活をしよう♪