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File no. 126
《LOWA/ローバー》
ものづくりに定評のある国家といえば、日本とドイツが有名。
それは姿勢や職人気質、細部まで妥協しない完璧主義のクオリティなど、両国には似ている面が多数あるからといわれている。
だからドイツという国に共鳴し、親近感を持っている人も多いのではないだろうか。
現在、そんなものづくり大国、ドイツの多彩な製品が世界中を席巻しているが、今回はアウトドアシューズ界の最高峰と称される名門ブランド《ローバー》に注目したい。
1923年にローレンツ・バーグナーは、当時誰も実践していない縫製方法によるシューズづくりに情熱を傾け《ローバー》を設立。
程なくして、ドイツ・バーバリアン地方のイェッツェンドルフという小さな街に根を下ろした。
ちなみに、2021年の今現在も《ローバー》本社工場はイェッツェンドルフにあり、約100年にわたりシューズづくりの伝統が受け継がれている。
ブランドスタート当初から、ドイツの伝統的な価値と先進的な技術、品質への強いこだわりを持ち、常に一歩先のシューズづくりを続けた。
その結果、同ブランドのアウトドアシューズは時代を追うごとに高い評価を獲得。
1957年には大きな遠征に向かう多くのアルピニストに求められ、彼らの足下をサポートした。
こうした遠征に使用されるシューズづくりの経験は、さらなる発展の礎となる。
新しい技術は市場を刺激し、伝統的な登山だけではなく、スポーティな登山といった新しい分野の創出にも繋がった。
《ローバー》がものづくりを行う時、その姿勢は"高い品質を求めていく"ではなく、"必ず高い品質をつくり出すことを原則としている"である。
そこに妥協という二文字は存在しない。
開発、設計、生産現場に細心の注意を払い、高い品質を実現するためにもっとも機能的なデザインを決め、もっとも用途に適した素材を選定し、細やかな調整やパーツによって最適化が図られる。
目指すゴールは常に"完璧な"シューズ。
《ローバー》製シューズの高いクオリティを語る上で欠かせない要素の1つに、約100年にわたり同じ場所でものづくりを続ける生産体制がある。
安定した環境の中で、長い期間を経て磨き上げられた最高峰の職人技術と知識が、次の世代へと確実に受け継がれていく。
そう、常に最高の環境のもとで日々最高峰のシューズがつくられ続けているのだ。
写真のモデル「タホープロ II GT」は、そんな《ローバー》を代表するトレッキングブーツの大定番。
この他にも素晴らしいシューズが多数展開されている。