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File no. 125
《BILLINGHAM/ビリンガム》
かつて開発された狩猟用バッグやフィッシング用バッグ、登山用バッグなど、多くの専用バッグはそのジャンルに特化した優れた機能が詰め込まれており、現代のバッグデザインに大きな影響を与えてきた。
また、専用バッグをつくってきたブランドがその充実の機能性を活かし、日常使いできるバッグを展開しているという流れもある。
そこで今回は、歴史あるバッグブランドとしては珍しいカメラバッグの製造からその歴史をスタートさせた名門《ビリンガム》に注目。
カメラが一般層にまで浸透した今だからこそ、知っておいてほしいブランドだ。
《ビリンガム》は1973年、英国ウェスト・ミッドランド地方有数の工業都市であるバーミンガムにて創業した。
ブランドをスタートしたきっかけは、とても些細で素敵な出来事。
それは創業前、夫のマーティン・ビリンガムの趣味である写真撮影に使うための機材用バッグを、妻のロス・ビリンガムが手づくりしたことだった。
やがてその手づくりのバッグが評判となり、バッグを求める人々の要求に応えているうちに、自然な成り行きでバッグブランド《ビリンガム》が誕生する。
夫婦二人三脚でつくるバッグには、英国伝統のフィッシングバッグのデザインやスタイルの中に、カメラバッグとして必要とされる独自の機能が搭載されていた。
当時としては画期的だった《ビリンガム》のバッグは英国中に知られる存在となり、その優れたデザイン性と機能性、実用性から世界中に知られる、英国を代表するバッグブランドへと成長していく。
《ビリンガム》のバッグの高いクオリティを証明する出来事の1つに、カメラ界きっての名門《ライカ》と長年にわたるコラボレーションモデルを発表してきたという歴史がある。
このコラボレーションをきっかけに、《ビリンガム》のバッグは"カメラバッグのロールスロイス"と称されるように。
世界中のプロカメラマンはもちろん、カメラ愛好家も憧れるブランドとなった。
そんな《ビリンガム》が、なんと日本限定で、かつてのアーカイブをもとに日常使い用のバッグを多数展開している。
写真の「システムワン」もアーカイブをもとにした日本独占販売モデルであり、創業者がはじめてつくったカメラバッグを復刻させたアイコンモデルだ。
英国の伝統的なデザイン、そしてスタイルを受け継ぎ、"カメラバッグのロールスロイス"と称されるほどの高い技術力が集約されたショルダーバッグ。
語れる歴史もクオリティも申し分のない逸品だ。