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株式会社生活総合サービス(本社:大阪市西区靱本町)が運営する健康食品・化粧品の通販ブランド「ていねい通販」の主力商品『すっぽん小町』は、2024年2月までの実績で累計出荷数2,640万袋、ユーザー数は385万人を突破している。
2023年2月から開始したECモール出店(Amazon、楽天市場)では2万袋を販売する実績を得た。『すっぽん小町』が支持され、拡大を続ける要因はどこにあるのか、また、「ていねい通販」の今後の取り組みは。
「ていねい通販」は『頑張る女性を応援したい』というコンセプトのもと、“女性に向けて元気とキレイを届ける”健康食品・化粧品の通販ブランド。
自社通販サイトでの販売が主で、主力商品はの『すっぽん小町』は、すっぽんを丸ごと粉末化しカプセルにした健康食品。2006年7月から販売開始し、2023年からはAmazon、楽天市場に初出店、ECモールでの販売も開始した。
「ていねい通販」最大の特徴は、売上目標を社員に課さず事業を展開していること。
ユーザーや生産者・スタッフに、無理のない販売を行うことを重視し、特にカスタマーサポートに注力する体制やオフィス環境を整えているという。
オペレーターには通話時間の制限を設けないなど、目の前のユーザーと向き合うことを最優先し、ユーザーの話やニーズに耳を傾け、“寄り添う姿勢”で売上を伸ばしてきた。
特徴的なのが、通話の内容として、商品と全く関係のない「今晩の献立の相談」や「家族の話題」「趣味に関すること」などが話されること。
オペレーターには、そのような話にも積極的に参加することを推奨し、結果的に通話が盛り上がり、1時間を超えることもあるという。
ユーザーからのアンケート収集を担当するスタッフの中には、アンケートをきっかけに文通するなど、ユーザーとの対話を楽しむことが業務のひとつとなっている。
生活総合サービスでは、そのような取り組みの積み重ねが、『すっぽん小町』累計出荷数2,640万袋、延べユーザー数385万人突破という結果につながったと考えているという。
『すっぽん小町』は九州佐賀県産のはがくれすっぽんを使用し、最も栄養があるとされる内臓や甲羅まで丸ごと粉末化した、“元気とキレイにつながる健康食品”。
すっぽんには、アミノ酸やコラーゲンのほか、ビタミンE・カルシウム・亜鉛やEPA・DHAなど、多くの成分が含まれている。
『すっぽん小町』は2006年7月の発売から約17年半ほど経った2024年2月時点で、累計出荷数は26,456,931袋、延べユーザー数は3,851,178人。
2023年2月から出店したECモール(Amazon、楽天市場)では年間累計売上7,000万円・2万袋を達成した。さらに楽天市場ではコラーゲンデイリーランキング第1位を獲得している。
ECモールでは、利用者がレビュー機能で自ら率直な感想を発信し、自由に閲覧できるため、生活総合サービスでは販路拡大という意味合いだけでなく、従来にはなかった新たなコミュニケーションの場としても大きな可能性を感じているという。
生活総合サービスの創業から26年。取扱商品数は、健康食品や化粧品を中心に『boco to deco(ボコとデコ)』や『高麗美人』など21アイテム、従業員数は77名(パートアルバイト含む・2024年現在)となった。
従業員のうち、約半数はカスタマーサポートを担当。執務スペースはワンフロアで、受電やハガキなどユーザーの声を全スタッフが意識できるようになっている。
また、入社後はカスタマーサポートの業務やすっぽんの生産地佐賀県へ足を運び、ユーザーや生産者と接してから適正のある部署に配属される。
今後、生活総合サービスではLINEをベースとしたチャットコミュニティの活性化に取り組むなど、目の前のユーザーとの対話を楽しむ環境をデジタルの普及に合わせて一層強化し、ユーザーとのさらなるつながり作りに努めるという。
「ていねい通販」の施策として、生活総合サービスでは「1.通話時間の制限を設けず、ユーザーを最優先するオペレーター体制」「2.多様なコミュニケーションチャネルに対応」「3.テストマーケティングを繰り返す広告運用」を掲げる。
一般的なオペレーター対応ではより多くの電話問い合わせを受けるために、電話問い合わせ1件あたりの対応時間(通話時間)に制限や、短時間で済むような目標を設定する。「ていねい通販」ではこれを一切設けていない。
目の前のユーザーと向き合うことを最優先し、ユーザーの話やニーズに耳を傾け、寄り添えるようにするためだ。ときには、今晩の献立の相談や家族のこと、趣味の話などで話しが盛り上がり、1時間を超える通話も珍しくない。
定期購買に回数制限はなく、必要に応じてオペレーターから購買を一時中止する提案をすることもある。しかし、ユーザーに寄り添った対応を徹底することで商品や企業への信頼につながり、『すっぽん小町』の定期購買継続率は90%を超えているという。
1997年の創業以来続けているユーザーとのコミュニケーションツール「電話」や「手紙」に加え、「メール」「チャット」「LINE」へと。多様なチャネルを展開。
2020年以降はユーザーに限定せず“完全無料・登録不要”のメッセージギフトサービス「小さな物語を贈ろう」を通じ、ユーザーから誰かへのつながりを作る取り組みを続けている。
『すっぽん小町』の広告出稿は、ユーザーへのDMや一般紙の記事広告、ラジオから始まった。そこから折込チラシやCM、インフォマーシャル、WEB媒体への広告出稿と変化し続けている。
現在は、広告プロモーション担当者が目標設定や媒体選定、出稿から運用までを行っている。
クリエイティブを制作する際には、ひとつのデザインに対してコピーのフォントや色違いで10パターン以上を制作、実際に広告として運用した結果を分析し、その後の広告出稿増減を判断する。
どの媒体に出稿する際にも小さなテストマーケティングを繰り返し、細かな分析を経てブレーキやアクセルを踏むことを繰り返し、効率的な広告運用を実現しているという。