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起業家の方や、NPOなど、ご自身で何らかの活動を行っている方、目標設定はどのように行っていますか?個人の目標設定だけではなく、組織の目標設定においても、頭でイメージしやすい具体的な目標を設定した方が効果は高いんです。
ペンシルベニア大学から出た論文(1)から、「組織において、具体的にイメージしやすい目標を設定した方が高い業績につながる」という研究結果が出ました。
これは、カリフォルニアの病院を対象にした研究で、組織における効果的なビジョンの作り方について調べたもの。すると、大半の病院では、おおまかに2種類の目標設定を行っていたそうです。
1.イメージしにくい目標:「すべて患者に対して最高の処置を行う」というようなもの
2.イメージしやすい目標:「すべての患者が、自分たちの友人や隣人に『あの病院は最高だった』と言ってもらう」というようなもの
すると、イメージしやすい2のような目標を立てた病院のほうが、高い業績を残す確率が高かったといいます。
といっても、これはタスクの解釈の仕方が変わるのが原因のようです。具体的なイメージを持つと目標の細部に注意が向くようになり、目の前の作業に手をつけやすくなるわけですね。
研究者によれば、イメージしやすい目標を立てる際に重要なのは以下の2点とのこと。
1.専門用語(ジャーゴン)を使わない:「持続可能性の高い社会を作る」とか言わず、かわりに「ハイブリッドカーが増えた社会」のような表現をする。
2.数字を使わない:「1年間で体重を10キロ落とす」とは言わず、かわりに「20代のころに買ったジーンズを履けるようにする」のような表現をする。
もちろん、自分の達成度を知るためには数字も大切なのですが、ここではあくまで頭に具体的な映像が浮かぶような表現をするのがポイントです。
実際、『GIVE &TAKE 「与える人」こそ成功する時代 』という本で有名なアダム・グラント教授も「イメージしにくい目標は意欲を失わせる」と述べてますし、心理学者のガブリエル・エッティンゲン博士も詳細なイメージの重要性を強調されていました。
目標を定めるときに、「そのイメージが頭の中に映像で見えるかどうか?」という視点で考えて、自分にとって上手く機能するゴールを決めていきたいですね。目標が達成できない…といった場合はぜひこの視点にたって再考してみることをおすすめします。
pic credit: Wikipedia
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