1972年に国産初の乗用4WDを発売して以来、約50年もの間、四駆に情熱を注ぎ続けてきたスバル。


そんなスバルが開催する雪上試乗会は、リアルワールドにこだわっているため、一般公道での試乗が常らしい。


今回は、スバルが誇る人気SUV「XV」と「フォレスター」を乗り継いで、山形〜酒田までの200kmの道のり(ほぼ雪道)を1日で走破するというから、クルマの性能よりもこちらの体力が心配になってしまいます。笑


雪の山形200kmツアーを敢行!



地図を見るだけで壮絶な1日が容易に想像できますが、時間内に到着さえすれば、途中で観光したり温泉に入ってもOK!とのこと。せっかくの山形取材です。旅キブンで行くことにしましょう。


 


XVのe-BOXERで、山形市内から元気に北上!



まず最初の旅のお供は、2018年末に登場したばかりの「e-BOXER」を搭載する「XV Advance」。


フォレスターのe-BOXER仕様には乗ったことがあったのですが、それよりも全体的にキビキビ走る印象。山形市街を抜けるまでは渋滞もありストップ&ゴーが多かったのですが、重さを感じることもなくスムーズに加速してくれます。


朝7時半。酒田を目指して、XVで山形を出発。この日は前夜に降った雪の影響もあり路面はシャーベット状。写真は前方を走る他メディアのXV(ノーマルエンジン車)をパチリ。ボクらが乗ったのはe-BOXERのXV Advance。

コックピットは男らしく質実剛健なつくり。ハンドルを握るだけでレーシーなキブンにさせられます。


雪深くなってきても、とにかく軽快。ハイブリッド車って燃費重視なものだと思いがちですが、スバルのe-BOXER(マイルドハイブリッド)は特に走りに振ったものだと再認識。


いつモーターによる補助が行われたのか気づかないほど違和感のない加速を見せてくれて、さらに電子制御AWDシステムの恩恵もあり、雪道でも元気かつ安心して走り続けられました。


除雪車の脇を抜ける場面もしばしば。雪国では当たり前だけど、非常にありがたい光景。朝からご苦労さまです。

クルマ旅に音楽は必須。car playを装備しているのもiPhone派には嬉しいところ。

6:4分割式のセカンドシートを倒せば、フルフラットになるラゲッジも嬉しい。2人くらいのキャンプ道具なら十分に積載可能なジャストなサイズ感。

大正ロマンな街並みが楽しめる「銀山温泉」に立ち寄ってはみたが、お風呂は断念。雪に覆われたノスタルジックな街並みを背に、中継地点へと急ぐ。

辺り一面真っ白で不安が募るなか巨大コケシを発見。すこしだけキブンがほっこり。

2時間半のドライブの末、ようやく中継地点の肘折温泉 寿屋さんへ。ここで名物の板そばをいただき、フォレスターに乗り換える。

出発の前に、温泉街の中心にある共同浴場「上ノ湯」で体を温めた。大人250円、子供100円。

 


次ページはフォレスターで雪道100km走行!



フォレスターに乗り換えて一路酒田方面へ!



肘折温泉を楽しんだあとは、FORESTER(フォレスターPremium)に乗り換えて、酒田方面へ。


ほどよい視線の高さ、ほどよい重量感、しっかりしたAWD性能もあり、XVよりも安心感はひとしお。XVが軽快なイメージだったのに対して、フォレスターはしっかりと地に足がついた感覚で乗っていて疲れない。これならどこまででも行けそうな気がする。


悪路での安心感を高めてくれるのがX MODE。四輪の駆動力やブレーキなどが適切に制御されて、様々な路面を走ることができる。ノブを回せば、SNOW DIRT、DEEP SNOW MAD、NORMALを切り替えられる。



上質な室内空間、安定した走行性もあって、フォレスターでの雪国ツアーは快適そのもの。慣れない道でも安心感を得られるというのは、クルマ選びにおいて非常に大切なファクターだと感じた。ジャスパーグリーン・メタリックのカラーも好み!


日本遺産の出羽三山神社に立ち寄って、旅の安全を祈願してみたり……。

冬に嬉しい、ユーティリティが充実。


雪国でハンドルヒーターの装備は嬉しい。シートヒーターと併用すれば、エアコンが効くのを待つ間もなく体があたたまる。

さらに、リアシート側にもシートヒーターが。スマホの充電も可能。

スイッチひとつで自動開閉するパワーリヤゲートを採用した、520Lの大容量ラゲッジも特徴のひとつ。大荷物が積載できるのはもちろん、開口部が広い(最大1300mm)のでベンチ代わりに大人2人がゆったり座れる。


壮大な景色とともに、クローズドコースでは味わえない旅の楽しさ、リアルな雪国性能を堪能できた、今回のスバル雪上試乗会。


XV(Advance)とフォレスター(Premium)でツアーしたわけですが、シャーベット路、凍結路、雪深い道など、リアルワールドでしか体験できない様々な路面状況のなか、いずれも楽しく安心感を持って走ることができました。たとえ雪国に住んでいなくても、外遊び派ならこれくらいのスペックのクルマを持っていたい。そんな気にさせられました。



  • Photo/Takuma Utoo




【XV Advance】



  • 車両サイズ:全長4465×全幅1800×全高1550mm

  • ホイールベース:2670mm

  • 車両重量:1550kg

  • エンジン:2.0L DOHC 16バルブ デュアルAVCS 直噴

  • 最高出力:107kW(145ps)/6000rpm

  • 最大トルク:400Nm(40.8kgm)/3000rpm

  • モーター最高出力:10kW(13.6ps)

  • モーター最大トルク:65Nm(6.6kgm)

  • 燃料消費率JC08モード:19.2km/L

  • 乗車定員:5名

  • 駆動方式:AWD(常時全輪駆動)

  • トランスミッション:リアトロニック(マニュアルモード付)

  • 車両本体価格282万9600円


 


【FORESTER Premium】



  • 車両サイズ:全長4625×全幅1815×全高1715mm

  • ホイールベース:2670mm

  • 車両重量:1530kg

  • エンジン:2.5L DOHC 16バルブデュアルAVCS 直噴

  • 最高出力:136kW(184ps)/5800rpm

  • 最大トルク:239Nm(24.4kgm)/4400rpm

  • 燃料消費率JC08モード:14.6km/L

  • 乗車定員:5名

  • 駆動方式:AWD(常時全輪駆動)

  • トランスミッション:リアトロニック(マニュアルモード付)

  • 車両本体価格302万4000円


スバル公式ウェブサイト https://www.subaru.jp/




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情報提供元: GO OUT
記事名:「 スバル人気SUVのリアルな雪国性能は? 山形縦断200kmツアー体験!