1970年の初代誕生から55年もの間、軽本格四駆車としての変わらぬコンセプトをストイックに貫いている「ジムニー」シリーズに、ウワサの“5ドア”が仲間入りして、日本正式デビュー決定です!! 日本仕様となった「ノマド」の姿をいち早くお届けいたします。

普通車のシエラをベースに、5ドア採用で使い勝手を向上した「ノマド」。

先にインドでの発売が開始され、日本導入が待ち望まれていた「ジムニー」の「5ドア」が、「NOMADE(ノマド)」のサブネームでついに4月正式発売です!!

軽のジムニーではなく、1.5Lエンジン普通車の「シエラ」をベースに、ホイールベースを延長することで後席用のドアを追加し、荷室の拡大も実現したわけですが、プロの道具をテーマにした合理的でムダのない、機能に徹したデザインは歴代モデル同様に継承されております。

ロングボディになって5ドア化したとはいえ、ひと目でジムニーと分かる姿が正直カッコいい!!

ホイールベースはシエラを340mm延長した2590mm、全長は後席用ドアが成立するぎりぎりの3890mmに。
ジムニー初の5ドアは、荷物を積む、移動することをキーワードに、遊牧民を意味する「ノマド」がサブネームに。過去には初代エスクードでも採用されたネーミングで、ロゴデザインも踏襲されている。

ロングの「5ドア」になって後席グレードアップ!! ラゲッジも拡大されて積載性向上。

ラダーフレームにパートタイム4WDの本格オフロード性能も備えているので、ジムニー伝統の走破性に加え、5ドアによる積載性と快適性の向上、さらには使い勝手のよさまでプラスされたことになります。後席の乗員のためだけでなく、運転手にとっても後席にドアがあるのはなにかと便利かと思いますよ!!

ついにジムニーに後席用ドアが!! 多人数乗車で後席に乗員がいるときはもちろん、1人乗車で後席に荷物を置いたときにスムーズに出し入れできるメリットもあり。テールゲートのスペアタイヤはハードカバータイプ。
拡大した荷室は、シエラに対して4名乗車時の荷室床面長+350mm。テールゲートは横開きで、内側に保護パネルもある。
荷室容量を最大限確保するためにシエラのかさ上げ式アンダーボックスを廃止しているので、後席を前方に倒すとフラットにならないが、この状態の荷室をフラットにする純正アクセサリーも用意しているそう。
グレードアップした後席。シートクッション厚を増し、膝周辺スペースも確保して居住性を向上したほか、乗降性を高める工夫も随所に。
後席を片方だけ倒した状態の3人乗車で、荷物を積載という使い方もキャンパーにはリアルかも。
シエラのリアウインドウまわりは鉄板出しだったが、ノマドはクォータートリムを追加することで乗用車ライクに。
後席用ドアにはパワーウインドウスイッチを備える。太めのドアハンドルも印象的。
シート角を大きくカット、Bピラートリム後端を最大限面取り、ホイールハウス開口部を直線化するなどで、足抜けがよくなり、ヒザや腰のあたりも改善され、後席の乗降性を向上している。
後席は1段階リクライニング可能。
ラゲッジルームランプとアクセサリーソケットも用意。

シエラベースのワイドサイズボディを、「ノマド」専用に上級感を演出すべくアレンジ。

ワイドフェンダーのシエラをベースに、クローム縁取りの5スロットグリル、LEDヘッドライト装備などで上級モデルらしく仕立てられた「ノマド」。

5ドア化、ロングボディによる重量増への対策として、ラダーフレームはセンターフレームを延長し、クロスメンバーを追加したほか、ブレーキの強化、サスペンションの最適化なども図られています。

四角いボディに丸目ヘッドライトがジムニーであることを象徴しつつ、ジムニー初採用となる専用色のメタリックレッドをまとい、クロームで縁取られた5スロットルグリルが5ドアの「ノマド」であることをアピール。
ガンメタリックのグリルは5スロットリングにメッキ加飾を採用。
シエラ同様の無塗装ワイドバンパー。フロントはフォグランプ、リアはテールライト内蔵。
こちらもシエラ同様の無塗装オーバーフェンダー。
リアのオーバーフェンダーは後席用ドアとボディで分離する構造。
サイドステップ後方に追加されたカバーにある乗降禁止マークは、屋根の上に荷物を積載することが多いジムニーならでは。ただし、ちょっとやそっとじゃ壊れないジムニーなので念のためだそう。
15インチのガンメタホイールに、195/80サイズのタイヤを装着。重量増の対策としてフロントブレーキは、放熱効果の高いベンチレーテッドディスクを採用し、フロントサスペンションはコイル、ショックアブソーバー、スタビライザーまで改良されている。
LEDヘッドライト装備でヘッドライトウォッシャーもあり。
ルーフはドリップレール方式を採用。キャリアの幅を広げることで積載性を向上するほか、ルーフから流れた雨や雪がウインドウから室内に侵入することを防ぐ効果も。
フロントウインドウではなくボンネット側に根元を設置することで、雪や泥が積もっても稼働しやすいワイパー。
赤い牽引フックを備えていることからもノマドの本格四駆としての素性を実感。

機能性をシンプルにデザインした室内。オートマだけでなくマニュアルも用意。もちろんパートタイム4WD!!

ジムニーといえば水平基調のインパネが特徴ですが、ノマドはその機能的なコックピットをちょっとだけグレードアップしたデザインで、まさに質実剛健といえる印象をキープ。

パワーユニットは1.5Lエンジンに4速ATか5速MTの組み合わせで、副変速機のパートタイム4WD(2WD時はリア駆動のRR)を搭載。シエラ同様の最低地上高210mm、アプローチアングル36度、デパーチャーアングル47度を確保しているので、オフロード性能も間違いないはず!!

機能に徹した飾らない潔さを感じるコックピット。水平基調で視認性に優れたインパネはキズつきや汚れを考慮したシボ加工で、立方体のクラスターに必要なメーター類をシンプルに収め、上下チルト式のステアリング、大きくて扱いやすいオートエアコンダイヤルなどを装備。
1グレード展開でトランスミッションは4速ATと5速MTを用意。エンジンは1.5L直列4気筒。
それぞれシフトレバー後方に、パートタイム4WDを任意に切り替えできる副変速機のトランスファーレバーがある。舗装路などは2H(2WD)で走行し、100km/h以下であれば走行中でも4H(4WD)に切り替え可能。ガチな悪路では4L(4WD低速)を使用。4Hから4Lへの切り替えは停車時のみで、ニュートラルに入れた状態で押し下げながら操作する。
4WD(4Hと4L)になるとセンターディスプレイにアイコンが表示される。
グローブをしたままでも操作しやすいスイッチには、ヒルディセントコントロールやヒルホールドコントロール、前席用パワーウインドウスイッチを配置。
腰はサポートしつつ、肩まわりは動かしやすいようにサポートレスに仕立てたフロントシート。シートヒーターも装備。
メーターディスプレイの液晶表示からも5ドアであることを実感。
常時発光スピードメーターはヘアライン仕上げで上質感をアピール。
助手席前にあるグラブバーがクロカン四駆らしい。
センターコンソールにも後席用のパワーウインドウスイッチを用意。
最新型シエラがベースなので、単眼カメラとレーダーセンサーを組み合わせた安全予防技術、スズキセーフティサポートを採用している。

ジムニー55年の歴史のなかで、初めて5ドアになった「JIMNY NOMADE」。

1970年登場の初代から世界199か国、累計349万台の実績を誇るジムニー。55年の長い歴史のなかで初の「5ドア」となる「ノマド」の正式発売日は、4月頭予定!!

発売開始とともにオーダーが殺到しそうなガチで欲しくなっちゃう1台ですが、ノマドはインドのグルガオン工場生産で、ジムニーとシエラを製造している日本の湖西工場とは別の生産ラインとなるそう。世界市場での需要増の予感もありますが……、日本での安定供給にも期待!!
2トーンのレッドメタリック(右、専用色)、アイボリーメタリック(中)、モノトーンのブルーパール(左、専用色)の他、ジャングルグリーン、ホワイトパール、ブラックパールの全6色をラインナップ。ジムニーのカラーコンセプトを踏襲し、レッドは目立つ性能のハイビジリティカラー、ジャングルグリーンは隠れる性能のロービジリティカラーに位置付けられ、ブルーパールは上級を象徴する。

5ドアの「ジムニー ノマド」が仲間入りしたことで、軽自動車の「ジムニー」、普通車で3ドアの「ジムニー シエラ」の3モデル展開になり、ジムニーの性能を最大限活用するプロユーザーから、日常で必要とするヒト、憧れを持つヒトまで、幅広いユーザーがターゲットになりました。

「ノマド」は、ラダーフレームのオフローダーとして正常進化したモデルなので、フィールドでもバツグンのパフォーマンスを発揮し、ガチで頼れる相棒になってくれるはず。

とにかく見れば見るほど乗りたくなってしまう、みなさんにとってもゴーアウトにとっても、愛すべき「ジムニー」であることは間違いありません!!

Photo/Kenji Fujimaki


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情報提供元: GO OUT
記事名:「 「ジムニー」初のロングボディ“5ドア”。「ノマド」が4月正式発売!!