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たとえばハマりたてホヤホヤの登山。橋本さんは、登山専門ブランドではなく、あえてバートンを使っているとか。「スノーウエア、秋の山でも使えるの?」と気になって話を訊こうとしたところ、「せっかくなら実地で接客しますよ!」とノリノリで、長野県は木曽駒ケ岳に登ることになったのであります。
東京からクルマを走らせ4時間弱、木曽駒ケ岳のふもとに到着。そこからバスに乗ってロープウェイの発着場へ行き、高低差日本一のロープウェイで一気に標高2612m地点へ!
向かうは2956m地点の山頂。ゴツゴツとした岩肌や高山植物あふれる大パノラマを眺めながら、登山におすすめのバートン最新ウエア&ギアについて教えてもらいます。
この日橋本さんが穿いていたパンツは、[ak]では定番の「[ak] エアーピンパンツ」。過去に発売された従来品も気に入って2本持っていて、山を登るときもかならず穿くのだとか。春のバックカントリーにも使えるCordura®︎素材のパンツで、高い耐久性と軽さ、透湿性が自慢です。
「これはいわゆるトレッキングパンツで、ストレッチが効いているので、今日みたいに岩場の多い登山にも最適です。スノーボーダーは、これを雪山ステイの際に小屋まわりで行動着として使ったりしますね」
「山でテント泊をすることもあって、そのときにペグを入れておくのに重宝するのが、左腿部分についたスリットポケット。風の強い山では作業時にペグを地面に置いておくと飛ばされる危険があるし、かといって荷物は必要最小限にしたいので予備のペグを持っていくわけにもいかない。このポケットは、しゃがんで作業しながら出し入れできるので便利なんです」
この日は日帰りだったので、ポケットには行動食をイン!
「手袋を入れておくのもよさそうですね!」
中間地点である中岳山頂に到着し、少し休憩を取ることに。しっかり汗をかいて、徐々に風も強く吹くようになってきたので、バックパックのなかからミッドレイヤーを取り出して羽織る橋本さん。
「今日は荷物を軽くコンパクトにしたかったので、ダウンジャケットを選びました。ボリュームの出る化繊の中綿と違って、シェルの下に着てもかさばらず、とにかくしっかり暖をとれるのがダウンの魅力」
一方、山を登るときにはあえて化繊を選ぶこともあるのだといいます。
「山登りって、『濡れないようにする』より、『濡れたとき、どう対処するか』を考えるのがキホンです。ダウンは濡れると保温性がガクンと落ちるのに比べ、化繊なら、濡れてもカラダを暖めてくれます」
そして、同じくバッグに入れて持ってきていたのが、超軽量&パッカブル仕様のアウターシェル。GORE-TEX Paclite® Plusファブリクスを採用したレインジャケットで、脇のベントや耐水ジップなどのディテールにも抜かりナシ。秋の登山も春のスノーボードも兼用できます。
「スノーボード用のアウターも、普段から登山で使っています。スノーボードの方が登山より動きが大きくてエクストリームなので、大は小を兼ねるというか、登山に対応するものは多いと思います」
「GORE-TEX Paclite®︎ Plusは、防水性も透湿性もいいので、しっかり動いてもムレ知らず。脇下のベンチレーションはメッシュ無しのタイプで、ガバっと開いて一気に空気を入れ換えられるのがボク好みです」
[ak] Sergence GORE-TEX Shell Jacket ¥49500
「また、軽量でありながら通常の2レイヤーよりも耐久性があるのも特徴。なかに着たウエアを濡らさないためには、破れないシェルであることも重要です。より過酷な状況の登山では木に引っかかって穴が空くだけで致命傷になりかねませんから、強度にもこだわりたいところです」
標高がかなり高いとはいえ、この日はまだ8月末。途中アウターやミッドレイヤーを着るタイミングはあれど、基本的にはベースレイヤーのみでも快適に登ることができました。橋本さんは、透湿性に優れたワークアウトレイヤーを選びました。
「バートンのベースレイヤーはかなり優秀だと思いますよ! いまのトレンドはウールで、とくにスマートウールといった温度調整が得意で防臭・防菌効果があるものが人気。でも、擦れると穴が開きやすかったり、値段が高かったり……。それに対して吸水速乾機能をしっかり備えるこのロンTは、機能と価格のバランスもとてもいいと思います」
Multipath エッセンシャル テック ロングスリーブ Tシャツ ¥6600
アイテム名にある「マルチパス」とは、山でも街でも使える機能を備えたバートンの注目シリーズ。スノーボーダーたちがその周辺のライフスタイルでも使えるようにと開発されたウエアは、まさに橋本さんのように冬以外の山や街でシームレスに使うひとにうってつけです。
「もっと涼しくなってきても、山を登っていると絶対汗はかきますし、標高が上がったり急な天候の変化で気温が下がったりするとカラダが冷えてしまい危険です。だからアウターのなかのベースレイヤーには高機能のウエアを着て、つねに透湿をよくしておく必要がありますね」
「たとえばゴアテックスの生地は、透湿性が上がるほど水蒸気が出ていく穴が増え、その分小さくなるんです。だから汗が水蒸気になれず出ていけない場合は、効率的に汗を吸って乾かすベースレイヤーが必要になってくる。そこがミスマッチだと、いくらいいウエアを着ていても機能を十分に享受できない。裏を返せば、肌に一番近いところさえキチンとしたものを選んでおけば、その上に着るものはある程度自由に選んでいいということ。ベースを整えて、ファッションを楽しむのもいいと思います!」
(左から)[ak] Dispatcher 25L Backpack ¥19800/[ak] Dispatcher 35L Backpack(¥22000)/[ak] Surgence 20L Backpack ¥17600
バックパックは、今回橋本さんが背負っているモデルのサイズ違いや、さらに軽量でULハイク向きのモデルもラインナップ。
「[ak] サージェンス 20L バックパック」は、ベストのようなデザインのショルダーストラップにカメラや行動食など、頻繁に取り出したいアイテムを収納できます。ツールループや外側のアタッチメントには、ハイキングポールやピッケルなどのギア、シェルアウターなどを適当に引っ掛けて持ち運べます。
「ボクが今日背負っているバックパックは本来スノーボード用のものですが、グローブをはめたままでもつかみやすいファスナーフックや、濡れたものを入れておける水抜き付きの外ポケットなど、登山でも使いやすいディテールも盛りだくさんです!」
街でも山でも写真を撮るのが趣味という橋本さんは、道中もスマホやSONYのコンデジを片手にパシャパシャ。バックパックの腰ポケットがコンデジにピッタリの大きさで、定位置とのこと。
「パーティーを組んで登っているときは自分の都合で止まれないので、スッと出し入れできる場所に入れておきたいんです」
途中雨に降られながらもむしろシェルの機能を体感しつつ、グングン登って、無事山頂に到達! 記念撮影をパシャりとやって、雲間に覗くパノラマを眺めながら軽く腹ごしらえ。この日の山行を振り返ります。
「ちょっと汗ばむくらいのスタートで、途中風が出て寒くなったり雨に降られたりといろいろありながらも、いま素肌は濡れていません。やっぱりベースレイヤーをはじめ、ウエアの選定の大切さをひしひしと実感しますね」
「コアな登山家ではなく、ボクみたいによりライフスタイルに近いかたちで登山を楽しむひとには、バートンはもってこいだと思いますよ。ベースレイヤーなら『ヘリウム』か『ベイカー』、ゴアテックスシェルなら3種類のレイヤー、とラインナップもすっきりとわかりやすいので。いろいろ買い揃えなくていいし、荷物もシンプルになって、シリーズで組み合わせればルックスもまとまって見えるし」
「雪山専門」というイメージの強いバートン。でも実際は、広範囲の気候をカバーし、山でも街でもシームレスに着られる「マルチパスコレクション」をはじめ、登山にピッタリのアイテムも多く揃っているようです。橋本さんしかり、バートンライダーたちの山への愛の深さと広さを思えば、それも当然かも。
Photo/Shintaro Yoshimatsu
(問)Burton tel:03-4540-6752 burton.com
The post スノーウエアは“秋の山”も制す? Burtonスタッフの登山スタイル、拝見。 first appeared on GO OUT.