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環境に配慮した未来素材として、今やファッション業界でも多くの注目を集めるヘンプ。その可能性にいち早く着目し、ヘンプ×オーガニックコットンなど誇れる素材を四半世紀も発信し続けてきたブランドがGOHEMP(ゴーヘンプ)だ。
ここではそんなシーンのパイオニアのこれまでと今に密着。
ヘンプ素材のウエアを見かける機会は 今でこそ多くなったが、日本に普及するには随分と時間がかかったように思える。日本でいう大麻草を用いたアパレルを年前から発信してきたブランド、ゴーヘンプはまさにヘンプウエアの立役者的存在。
そんなブランドを手掛ける、ヘンプ業界のリビングレジェンド橋本浄さんは、当時のことをこう振り返る。
「ブランドを立ち上げる少し前に、サンフランシスコのアウトドアショップで初めてヘンプ素材のアパレルと出合ったんです。それから程なくして香港の生地屋で大麻と書かれた生成りのファブリックを見つけました」。
「生地を持ち帰り、今もお世話になっているエージェントに〝この生地で服を作りたい〞と伝えると、〝中国では亡くなった方の身を包むのに使っている〞と言われたんです(笑)。でもそれを聞いて、匂いが付きにくいし、防虫効果もあり、通気性も良い生地なんだって改めてハッとさせられました」。
大麻というと、日本人の多くがネガティブなイメージをしてしまうが、ゴーヘンプのいうところの麻はいたって健康的。
「麻は古くから繊維として重宝されているし、神社などでの神事やしめ縄、相撲の横綱の綱にも使われている。僕は〝古来から伝わる未来素材〞として着目しています。ものを作る以上、できるだけ環境に負荷がかからないようにしたい」。
「実は麻って年に3回も収穫できるんですよ。痩せた土地でも発育が良く、無肥料でもいける。オーガニックなんです。最近では様々なアパレルブランドがサスティナブルを謳っているおかげで、ヘンプが持つ素晴らしい可能性がすっかりファッションシーンに広まりました。品質表示タグの記載もここ3年で指定外繊維から植物性繊維になったんですよ」。
パリやイギリスのセレクトショップからも受注を受けるなど、ヘンプウエアのスペシャリストとして世界からも師事を仰がれている橋本さんだが、自身はまだまだ現状に満足していない。
「衣食住で麻の良さを伝えたい。ゴーヘンプを揃えるショップJUZUでは、ヘンプウォールという調湿製に優れた土壁を使っていて、空気を正常に保ってくれるんですよ。ヘンプスムージーやフードを提供するマルゴという店も営んでいます。今後の目標としては、日本産のヘンプを用いて製品を作りたいですね」。
得意とするヘンプやオーガニックコットンを使ったプルオーバー、ショーツ、デニムのほか、ジャクソンマティスとのコラボTなど、今季もボリューム盛りだくさんのゴーヘンプの最新アイテムより選りすぐりの8つのウエアをピックアップ!
ショーツやパンツなど、計7モデルを展開するヘンプジャムシリーズのショートスリーブクルートップス。アウトドアスタイルで映えるデザインと機能性が当シリーズの魅力! ¥15180
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ヘンプジャムシリーズのシャツ。コーチジャケットを半袖にしたような、ありそうでないデザインセンスもさることながら、シリーズはすべて7色展開だから幅広いチョイスが楽しめる。¥16280
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古き良きアメリカンカルチャーが基軸のジャクソンマティスとゴーヘンプが共鳴し、ヴィンテージバンドTEEをイメージしたTシャツコレクションを展開。90年代風に仕上げた逸品。¥10780
こちらもジャクソンマティスとのコラボレーション。架空のバンド“THE JACKSON MATISSE” の80年代ツアーをイメージした洒落っ気たっぷりのデザイン。もちろんヘンプ混。¥10120
肉厚の12ozのオリジナルヘンプコットンデニムを使用したアンクルパンツ。ゴーヘンプを象徴する、ベンダーポケットと呼ばれるビッグポケットが特徴。¥15180
上記のモデルと同様に、肉厚の12ozのオリジナルデニム素材を採用したアンクルカットのデニムを、ウォッシュ加工によってユーズドのテイストに仕上げた一足。¥16280
通常のポケットの上に重ねた、サイドにある大きなパッチポケットが特徴のユーティリティショーツ。足全体のシルエットがキレイに見えるように、裾巾はやや広めにとり太ももに密着しない程のサイズ感に。¥12980
天然素材のヘンプコットンウェザークロスを使用した、ヘンプジャムシリーズの吸湿&速乾のショ ーツ。シーンを選ばないシンプルフェイスで、ブラックやレッドなど全7色を用意。¥9680
Photo/Shota Kikuchi Report &Text/Naoto Matsumura