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シティポップは、1970年代から1980年代に日本で生まれた音楽ジャンルです。アメリカのポップミュージックの影響を受け、都会的で洗練されたサウンドが特徴です。若い世代が、この音楽にノスタルジックでありながらもオシャレな世界観を感じ、魅了されています。インターネットの普及により、動画サイトなどで容易に未知の音楽に出会えるようになったことも、人気の一因です。では、どのような曲が今の若者たちの心をつかんでいるのでしょうか。
山下達郎のRIDE ON TIMEがリリースされたのは1980年(昭和55年)。カセットテープのCM曲としてテレビから流れ、シングルは50万枚を売り上げました。それから20年以上が経過した近年、シティポップの世界的ブームの中で再びこの曲は脚光を浴びています。若いDJがクラブでかけ、乃木坂46の井上和など、若い世代のアーティストがテレビや動画でカバーしています。YouTube上では海外アーティストによる英語詞のカバーも存在し、30万回近い再生回数を上げています。
1984年(昭和59年)にリリースされた「PLASTIC LOVE」は、近年の世界的シティポップブームの火付け役となった名曲です。アメリカの同曲のファンによってYouTubeにアップロードされたものが、多くのユーザーのおすすめ曲として表示され、数千万回再生されるに至りました。現在では、1998年生まれの女性シンガーソングライター・eillや世界中の多くの若いミュージシャンにカバーされています。前述の山下達郎とは夫婦です。
1979年(昭和54年)の松原みきのデビューシングル「真夜中のドア〜stay with me」は、Spotifyバイラルチャートのグローバルチャートで1位を獲得し、世界的に新たなファンを増やしています。この曲も各国のクラブDJがかけ、YouTubeでも2400万回以上再生され、42万回ものグッドボタンが押されています。
「フライディ・チャイナタウン」は、1981年にリリースされた泰葉のデビューシングルです。近年のブームを受け、2022年にはユニバーサルミュージックジャパンからデジタル配信が開始されています。2023年には韓国のDJ兼プロデューサーであるNight TempoがShowa Groove Mixとして動画を公開するなど、影響は広がり続けています。
1977年リリースのアルバム「SUNSHOWER」に初収録され、2015年にはシングルにもなった大貫妙子の「都会」は、シティポップの名曲としてWikipediaにも取り上げられています。スティービー・ワンダーから影響を受けて作ったという同曲のYouTube動画には、独特のメロディと透き通る声の絶妙なバランスに感銘を受けている若い人のコメントが多数寄せられています。