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肺がふくらんで縮むのは呼吸筋と呼ばれる筋肉の働きによるもの。筋肉が衰えると、呼吸の力も衰えます。呼吸筋はさまざまありますが、中でも重要な役目を果たすのが外肋間筋と内肋間筋という2つの筋肉です。
外肋間筋も内肋間筋も胸郭にあって、上下の肋骨の間を埋めるようについている筋肉。外肋間筋は表側についていて、線維は後上方から前下方に走っています。内肋間筋はその下層にあって、線維は外肋間筋と直交するのです。
息を吸うときは外肋間筋が縮み、肺を囲む胸郭が前後左右に広げられます。同時に、胸とお腹の仕切りにあたる横隔膜が縮んで下がるので、胸郭は下にも広がっているのです。
胸郭の気圧は体の外の気圧よりも少しだけ低いので、スペースが広げられると左右の肺がゴム風船のように広がります。そして、空気が外から入って6億個ともいわれる肺胞に行き渡るのです。
息を吐くときは内肋間筋が縮んで横隔膜がゆるんで上がるので、胸郭は狭まります。胸郭が狭まることでまわりから押された形で肺がしぼみ、肺胞から空気が押し出されていくわけです。
運動を続けていると、呼吸に関係する筋肉も発達してきます。その代表的なトレーニングが有酸素運動です。その意味では、有酸素運動は呼吸筋を鍛える筋トレと考えることもできるでしょう。