健康診断で前日から絶食させられる理由は、じつは中性脂肪に関係しています。中性脂肪の値は食事をすると大きく変動するもの。中性脂肪の値が基準値と比べて高くないかを調べるため、前日から絶食が必要になるのです。脂っこい食事や多量の飲酒も避けたほうがよいでしょう。



中性脂肪の基準値は50~149mg/dl


健康診断で血液中の中性脂肪の値を表しているのは「血清トリグリセライド値」になります。トリグリセライドは中性脂肪のこと。グリセリンに3つの脂肪酸結合した物質です。


中性脂肪の基準値は、血清トリグリセライド値が50~149mg/dlの範囲となっています。血液中の中性脂肪の値は食事をすることで大きく変動しますから、正しい血清トリグリセライド値を得るには注意事項があるのです。


それが健康診断前日の夜8時以降には食事をしないこと、またそれ以前の時間でも脂っこいものをたくさん食べたり、多量の飲酒をしたりすることは避けなければなりません。


中性脂肪を基準値と正しく比較する


そして健康診断の当日も、朝食を抜いた上で血液検査を受けるというわけ。健康診断の食事制限は、じつは中性脂肪を基準値と正しく比較するために課せられていたのでした。


なお、糖尿病のリスクを検査するための空腹時血糖も、食事制限する理由の1つ。空腹時血糖も基準値と比較するため、数値が高く出ないようにするため、食事制限するわけです。


また、悪玉コレステロールのLDLの値は計算式で求めますが、計算には中性脂肪の数値を利用します。その意味でも、正しい中性脂肪の数値が得られるように、絶食して検査を受けなければならないのです。


情報提供元: インナーマッスル
記事名:「 中性脂肪を基準値と比較するため健診は絶食する