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小腸で消化されずに大腸まで到達するレジスタントスターチは、吸収されにくい糖質として注目されています。レジスタントスターチを食べれば、それがそのまま糖質制限ダイエットなるからです。
しかし、レジスタントスターチが注目されているのはダイエット効果だけではありません。消化を免れたでんぷんは大腸の奥にまで送り届けられ、腸の有用菌のエサとなって短鎖脂肪酸の産出を高めるのです。
短鎖脂肪酸は腸内を適度な酸性に保って、悪玉菌増殖を抑えます。また、超粘膜の健康を維持して腸のバリア機能を高めたり、メタボ予防や大腸がん予防などの働きも期待されるのです。
短鎖脂肪酸には3つの代表的な成分があります。それが「酢酸・酪酸・プロピオン酸」です。レジスタントスターチは、このうち酪酸を生み出す作用が強いとされています。
豚を使った実験では通常の糖質である白米食と、レジスタントスターチが多い玄米食で、短鎖脂肪酸量がどう変わるかを調べた実験があります。1日2食を3週間与えたところ、玄米食は大腸の奥へ行くにしたがって短鎖脂肪酸が多くなっていました。
一方で、大腸の奥に行くほど大腸がんや潰瘍性大腸炎などの病気の発生頻度は増えるものです。その意味で、大腸の奥まで発酵を促すレジスタントスターチを送り届けることは体勢といえるでしょう。