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果物を食べたときに、のどの内側がかゆくなる経験をした人は少なからずいるはず。じつはこれ、食物アレルギーの一種です。食物アレルギーというと、子どもがかかるそばやエビ、カニ、卵などを思い浮かべます。
しかし、成人の食物アレルギーでもっとも多いのが果物や野菜。全体の48.4%を占めています。続いて小麦が15.7%、甲殻類が7.2%、スパイスが5.9%、ナッツが5.2%と続くのです。
なかでも、かゆみを引き起こす主な果物はメロン、桃、梨、バナナ、さくらんぼ、アボカド、オレンジ、トマト、りんご、キウイフルーツ、いちご、枇杷などです。そしていま、食べられない果物がどんどん増えていく人たちが増えています。いわば「連鎖型果物アレルギー」と呼ぶべきものです。
じつは、この連鎖型果物アレルギーの犯人は花粉症。花粉症の中には、連鎖型果物アレルギーになってしまう人と、なりにくい人がいます。じつは、連鎖型果物アレルギーの原因となるのはハンノキの花粉なのです。
連鎖型果物アレルギーになる果物は、どれもハンノキの花粉と似た構造をしています。このため、次々と果物アレルギーが連鎖していくのでした。いわば免疫細胞がどんどん新しいアンテナを増やしていく形になります。
ちなみに、春に花粉が飛ぶハンノキやシラカバの花粉と似た構造なのが、リンゴや桃、梨、枇杷、キウイ、さくらんぼ、くるみ、もやしなど。夏に花粉が飛ぶカモガヤはすいかやじゃがいも、オレンジ、トマト。秋に花粉が飛ぶブタクサはメロンやズッキーニ、きゅうりと似ています。