動的ストレッチがウォーミングアップには最適

筋トレや運動前のウォーミングアップは、心と体を安静モードから運動モードへ切り替えるスイッチの役割を果たします。そんなウォーミングアップには動的ストレッチが最適。逆に、静的ストレッチは筋トレや運動で発揮する力を落としてしまうのです。

ブラジル体操も動的ストレッチ

ウォーミングアップには動的ストレッチが最適。動的ストレッチといっても何も難しい話ではなく、体育や運動部の練習の前に行った準備運動のようなものになります。最近ではサッカーの試合前で見かけるブラジル体操も動的ストレッチです。

一般的なストレッチは静的ストレッチといって、目的の筋肉をゆっくりと伸ばし、適度に伸びたところでその姿勢を保持します。動的ストレッチは、柔軟体操のように静止せずに腕や脚の関節を曲げ伸ばしして筋肉を伸び縮みさせるものです。

じつは、静的ストレッチはウォーミングアップには不向き。静的ストレッチには伸ばした筋肉の興奮を鎮めて緊張を取り去る効果と、安静時に働く副交感神経を優位にする効果があります。静的ストレッチは結果的に、筋トレや運動のパフォーマンスを落としてしまうのです。

それでは、動的ストレッチはなぜウォーミングアップによいのでしょう？　私たちの筋肉は筋繊維の集まり。それぞれに筋繊維を動かすための信号を出す神経、いわばエンジンの点火プラグのようなもの存在します。

体は安静時、この点火タイミングがバラバラになっているもの。これは急に力を入れると筋肉が損傷する可能性があるため、急に力が入らないようにわざと信号のタイミングがバラバラにしているのです。

関節を曲げ伸ばしして筋肉を伸び縮みさせる動的ストレッチは、この筋繊維の点火タイミングを合わせる行為。動的ストレッチで筋繊維の収縮のタイミングが揃って、筋力や瞬発力がアップするのです。

情報提供元：インナーマッスル