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「鶏むね肉」は、以前から疲労を回復する効果があることで知られています。それは「イミダゾールジペプチド」という成分が多く含まれているからです。そして、このイミダゾールジペプチドには、なんと記憶力の低下を抑える効果があることがわかりました。記憶力低下を抑えるメカニズムを見ていきます。
鶏むね肉が疲労回復に効果があるのは、渡り鳥が長距離を飛び続けることができることと関連しています。鳥の羽根のつけ根にあたる「むね肉」に多く含まれる「イミダゾールジペプチド」、別名「イミダペプチド」に抗疲労効果があるからです。
イミダゾールジペプチドは、カツオやマグロなどの回遊魚にも多く含まれていることでも知られています。渡り鳥同様に、長距離を高速で移動し続けられる理由は、疲労回復効果のあるイミダゾールペプチドにあるわけです。
実際に、イミダゾールジペプチド200mgを2週間摂り続けると、約85%の人が疲労回復効果が得られたという実験結果もあります。この200mgという分量は、鶏むね肉にすると約100gの分量です。加熱調理もOKといいます。
そして今回、このイミダゾールジペプチドが記憶力に影響を及ぼすことがわかりました。中高年を対象に3か月間、朝晩の食事の際に摂取した結果、脳の記憶に関連する部位が年齢とともに萎縮する傾向が抑えられたのです。
イミダゾールジペプチドは、もともと脳にも届くといわれていた成分。疲れた自律神経に直接、抗疲労効果を発揮するといわれていました。それが今回は、記憶力の低下を抑える働きもあることがわかったわけです。
いわば記憶力の経年疲労を回復してくれるといったところでしょうか。疲労回復と記憶力低下の抑制が、鶏むね肉やマグロの赤身を食べることで実現するということ。毎日の食事に取り入れない手はないでしょう。
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