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肩や腰のコリの原因となるのは、ほとんどが体幹の筋肉です。なかでも「抗重力筋」と呼ばれる筋肉に集中しています。抗重力筋とは、その名のとおり重力に対抗するためのもの。その役目を果たすために、抗重力筋には筋紡錘が多く存在しています。このため、抗重力筋はうっ血しやすいのでした。
抗重力筋とは、地球の重力に対して倒れないように姿勢を保つ筋肉のこと。頭を支える僧帽筋や胸鎖乳突筋、背骨の両側に沿って支えている脊柱起立筋、骨盤を支える大殿筋や腸腰筋といった筋肉です。
抗重力筋は、ほかの筋肉と比べて筋紡錘が多く存在しているのが特徴。筋紡錘とは筋肉を作っている筋線維の中にあるセンサーで、筋肉が引き伸ばされると感知して、脊髄に情報を送信します。
すると筋肉が伸びすぎて断裂しないように縮むよう指令が出るのです。これは伸張反射と呼ばれます。常に重力に抗って姿勢を維持しなければならないため、伸張反射のための筋紡錘が多く存在するわけです。
そして、筋紡錘の内部には自律神経のなかでも交感神経が多く分布。自律神経には緊張時に働く交感神経と、リラックス時に働く副交感神経があります。そして、心身のストレスを受けると優位になって、血管を縮めるのが交感神経の作用です。
このため、抗重力筋は血流が悪くなってうっ血しやすいというわけ。うっ血して血流が悪くなると、筋肉内のエネルギー源が枯渇します。すると、いったん緊張した筋肉を弛緩させることが阻害されるのです。
こうして、エネルギー不足となった抗重力筋は収縮したままとなり、コリに発展するというわけ。これが体幹の筋肉がコリの原因となるメカニズムです。抗重力筋には筋紡錘が多いためにうっ血しやすく、コリやすいのでした。
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