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お腹をへこませるのに絶大な効果を発揮するドローイン。このドローインをひたすら続ける効果だけで、腹筋を割ることはできるのでしょうか? 残念ながら答えは「No」です。ドローインの効果で鍛えられる腹筋の場所や深さだけでなく、燃焼させる体脂肪の種類も違っているのです。
目次
ドローインは簡単にいえば、意識的にお腹をへこませた状態で呼吸を行うエクササイズ。お腹まわりのダイエット効果が高いことで知られています。しかし、ドローイン効果だけで腹筋は割れません。
ドローイン効果で鍛えられる筋肉は、腹筋を割るための筋肉と場所や深さが違っています。しかも、それだけでなく燃焼させる体脂肪の種類もじつは違っているのです。
ドローイン効果で鍛えられる筋肉は「腹横筋」というインナーマッスル。腹部をコルセットのように覆っています。腹横筋の重要な役割は、内臓を正しい位置に保って姿勢を安定させること。その効果によって、ウエストがシェイプされるのです。
とはいえ、ドローイン効果だけでは腹筋を割ることはできません。ドローインで鍛えられるのは腹部のインナーマッスルです。内臓の位置の矯正と内臓脂肪の燃焼には効果があります。
しかし、腹筋を割るために必要なことは、腹直筋の強化と皮下脂肪の燃焼です。この2点に関しては、ドローインは直接的に大きな効果を発揮するとはいえません。
腹筋を割るのに、ドローインはその下準備に効果はあります。腹筋運動や有酸素運動を行う前にドローインを行うなど、腹筋を割るトレーニングにうまく組み込むようにしましょう。
ここで効果的なドローインのやり方を見ておきましょう。まずは立った状態で、足を骨盤の幅に広げ、ひざを軽く曲げた姿勢をとります。
背筋を伸ばして胸を張り、息を大きくゆっくり吸い込んでください。お腹はへこませたままで、胸を膨らませるようにたくさん息を吸い込みます。そして、息をゆっくり吐きながら、さらにお腹をへこませるのです。
あとはお腹をへこませたまま、浅く長い呼吸を継続。ドローイン効果はお腹をへこました状態をキープする時間に比例します。まずは10秒を目指し、慣れてきたら30秒、1分と徐々に延ばしてドローイン効果を高めていきましょう。
ドローインはただお腹をへこませるだけでなく、合わせて力を入れると効果がアップする場所があります。その1つが肛門。再び息を吐いてさらに一段お腹をへこませるとき、肛門を引き締めるイメージでお尻にも力を入れるのです。
また、ドローイン効果がアップする丹田も知っておくとよいでしょう。丹田はへその5cmほど下あたり。丹田を中心に、お腹をへこますようにするとドローイン効果がアップするのです。
さらに、ドローインをする体勢にもコツがあります。立った状態のドローインの負荷が軽いと感じてきたら、四つん這いでドローインするのがおすすめ。重力に反してお腹をへこませるため、ドローイン効果がアップします。
ドローインは仰向けになって行うと、その効果を足の上げ下げでコントロールできます。足を動かすことで安定性が崩れて、ドローイン効果がワンランクアップするわけです。
さっそく、ドローイン効果をコントロールするやり方を見ていきましょう。まず仰向けになって息を吸って、下腹部をいっぱいまでふくらませます。そして、ゆっくり息を吐き、吐き切ってさらにお腹をへこませてください。
ここでドローインを維持して浅く呼吸を続けたまま、両ひざを90度に立てます。この体勢から、右足のひざから下をまっすぐになるまで上げるのです。右足を10回繰り返したら、左足も同様に行います。
ドローインは床に寝ても、座ったままでも、立った姿勢でもできる手軽なエクササイズ。そんなドローインの効果は、四つん這いになってやるとさらに高くなります。四つん這いになったらまず、背骨の軸をしっかり感じるようにしたら準備完了です。
この体勢からドローインで背中のほうにお腹を引き込みます。重力は上からかかるため、お腹の力を抜くと臓器は自然と下に引っ張られるもの。ここでドローインすることで、腹横筋を重力に対抗して収縮させることができるのです。
すなわち、ドローインは四つん這いでやることで腹横筋の筋トレ効果がアップ。通常の姿勢のドローインよりもお腹にダイレクトに効きます。息を吐いたらお腹をゆるめて息を吸いながらドローイン…と繰り返し行うと効果がアップするでしょう。
じつはドローインで腹横筋を鍛えることは便秘解消にもつながります。腹横筋は、腹巻のようにお腹を包んでいる筋肉。じつは大腸は、腹膜を隔てて腹横筋のすぐ内側にあるのです。
大腸の位置は体の側面、やや背中よりのあたり。そして、腹横筋はタテに伸びている上行結腸と下行結腸と接しているのです。
このため、ドローインによる腹横筋の収縮は大腸を刺激。それにより便が出やすくなる効果があります。ドローインは、便秘解消によるダイエット効果も期待できるというわけ。その意味でも、腹筋を割る下準備といえるかもしれません。
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