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「むせる」「飲み込みにくい」などの症状が出る喉のつかえ。とくに冬は高齢者の人が喉のつかえで餅を詰まらせて救急搬送。死亡する事故が後を絶ちません。東京消防庁の調べによると、餅などを詰まらせて救急搬送された数は1月に圧倒的に多くなります。
食べ物が詰まったり、喉の奥に違和感を覚える喉のつかえ。一般的には、逆流性食道炎や扁桃の腫れ、脳卒中などの後遺症でおきるといわれています。しかし最近、謎の喉のつかえが増えているというのです。
喉のつかえがある場合、耳鼻科医は内視鏡で鼻から喉までを確認します。ところが、何の病気も見当たらない人がいるというのです。喉のつかえの症状があるにもかかわらず、検査をしても喉に異常が見当たらないケース。じつはこれ、別の場所に原因があるのです。
喉のつかえの原因は「落ちベロ」にあるといいます。落ちベロとは専門用語でいえば「低位舌」。舌の位置が何らかの原因で低い位置にある状態を指します。なぜ舌の位置が下がっていると喉のつかえがおきるのでしょう?
舌は本来、上あごの近くに位置しているもの。比較的、高い位置にあるのが通常です。ここで人間の体を横から見たときの喉の食道と気道の位置を確認します。体の前側に気道、後ろ側が食道という位置関係です。
このとき、下の位置が高ければ、口に入ってきた食べ物は舌が台の役割を果たして、体の後ろの方へと流れていきます。すると、自然に食べ物が食道へ流れていくわけです。
ところが、落ちベロになると舌の位置が低い状態。しかも、舌が低い位置に下がるのと連動して、気道へものが入らないようにしているフタが開いてしまいます。この状態で食べ物が口に入ると、一部が気管に入ってしまうことに…。このように、舌の位置が下がっていることが喉のつかえの原因だったのです。
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