ウォーミングアップに体の各部をストレッチするのは、運動前によく見かける光景です。しかし、ウォーミングアップといってストレッチをやりすぎると、かえってパフォーマンスを下げてしまいます。ウォーミングアップとストレッチはまったく意味が違っているのです。



ウォーミングアップに静的は逆効果


ウォーミングアップにストレッチをするといっても、静的ストレッチと動的ストレッチの2種類があります。簡単にいえば、反動を使わずに静かに筋肉を伸ばすのが静的ストレッチです。


反動を使って筋肉と関節を大きく動かすのが動的ストレッチです。おそらく、多くの日本人が思い浮かべるストレッチは、静的ストレッチでしょう。動的ストレッチはラジオ体操に近いかもしれません。


このうち静的ストレッチを行うと、ストレッチ前後で筋力がなんと10%もダウンします。筋肉が弛緩して副交感神経が優位になるため、ウォーミングアップにはあまり効果的ではありません。


ウォーミングアップは動的が効果的


ウォーミングアップに効果的なのは動的ストレッチ。動的ストレッチでは、サッカー選手が試合前に、手を上げ下げしながらステップするブラジル体操がよく知られています。


ウォーミングアップしていない筋肉は、筋繊維が収縮するタイミングが微妙にずれた状態です。これは、急に力が入ったときに強い力を発揮してしまって、筋肉自体を損傷しないようにする人間の機能の1つです。


そこで運動前にウォーミングアップとして動的ストレッチを行うと、筋繊維の収縮のタイミングが揃って筋力や瞬発力がアップします。また、動的ストレッチは交感神経が優位になるため、体を活動モードに切り替えてくれるのです。


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情報提供元: インナーマッスル
記事名:「 ウォーミングアップとストレッチは微妙に違う