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呼吸器の症状の中でも、病気を見分けるためにとくに大切な症状となるのが「痰(たん」)」です。人間の肺の中では痰は1日に100㏄作られています。痰には汚い、不潔なイメージがありますが、痰を調べるだけで病気の種類や程度がわかるのもの。痰の色だけでわかる病気もあるのです。
痰の色でわかる気をつけたい2つの病気を紹介しましょう。まず、黄色がかった白色が痰の色の場合。このような色の痰で疑うべき病気は、慢性副鼻腔炎になります。慢性副鼻腔炎とは、鼻のそばにある副鼻腔というすき間に炎症がおきて、膿み海や鼻水が溜まる病気です。鼻づまりなど、さまざまな症状がおこります。
じつは副鼻腔に溜まった膿みや鼻水が、のどを通って気管支に入ってくる場合もあるのです。すると、肺の中で炎症をおこしてしまい、それが痰となって出てくるというわけ。朝イチで出てくるケースが多いのが特徴になります。
ここで問題のない痰の色とは、半透明で白みがかっているものです。慢性副鼻腔炎のときに出る痰は、黄色がかった白色。それがだんだん濃くなってきたら、病気が悪化している証拠です。
慢性副鼻腔炎だからといって鼻づまりを伴わないケースもあります。痰の色が黄色がかった白色の場合は、耳鼻科を早期に受診するようにしましょう。
また、痰の色が半透明でやや緑色の場合も要注意。逆流性食道炎が疑われます。逆流性食道炎とは、胃の入り口が加齢などで緩むことで胃酸が逆流。食道に炎症をおこして胸やけなどの症状が現れる病気です。
しかし、胃酸の逆流は食道だけにとどまりません。寝ている間に胃酸が気管支に入ってしまい、炎症をおこすことがあるのです。それが原因となって、咳や痰がでたりします。とくに朝に半透明のやや緑色の痰が出てくる人は注意しましょう。
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